バンド名がインパクト大なバンドのデビュー作。大手ゲフィンレコードからリリースとお膳立ては揃っているが、リリース時期も悪かったと思う。リアルロックに傾いた時代に彼らはバブル臭の残った音楽性を展開、しかも主役たるシンガーのスティーブ・ナポレオン氏の悪声がメロディアスはバブルロックに似合わない。パンキッシュな『Love I Hate』みたいな曲では機能するが、ポップスやバラードとなるカナダでヒットしたルバの⑤などはトイレの前でモジモジしながらシャウトしているようでかみ合っていないのが好悪を分けるポイントでしょう。私のように気になるとダメだが、国内盤も出ているようなので、クオリティは保持されていると思います。個人的にも前半よりも中盤以降に顔を出すダークでメランコリックなサウンドの方がバンドの持ち味が出ていると感じるので、曲順は大切だなぁと思いますね。聴きすすめることに、この爬虫類的ねっとりとした唄い回しもハマるんですよね。少々、ガンズ臭いジャングルロック的なモノをねじ込めるのだから将来性はあったと思います。このアルバム一枚で消えたために決断を下すのは時期尚早だと思うが、もう一枚、聴いてみたいバンドでした。 久しぶりに聴いたが中盤以降のVAIN的なサウンドは魅力的ですね。バンドの巧者ぶりも確認できるし、バブルロックをやれと命じた予感がするゲフィンレコードの仕業と睨みますね。