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Tomorrow Never Comes

マーク・マンゴールドを中心にオリジナルメンバーが集結、日本でも1stとのカップリングで再発された幻の2ndもありますが、正式な2枚目がこのような形でリリースされるとは驚きですね。しかもリメイクではなく新曲が中心という作風に驚かされる。それだけに丸ごと叙情派AOR寄りのプログレスタイルではなく、ブルージーさやロックなハードさを強調したような楽曲も散見され、その味わい深さは単なる回顧録では終わらない現役感を演出している。
よっ!待ってました!!と声を掛けたくなる①で幕開け、そのドラマ性と感動的な楽曲構成に心も奪われ、②では、確信的なやり口で『Don’t You Know What Love Is』を想起させたりと憎い演出で感動を倍増させてくれます。
熟成されたダグ・ハワードの唄い回しもバッチリとハマり復活劇をよりドラマティックなモノへと変換してくれます。

とは言え聴きすすめにつれ、ちょっとコーラスが弱いなぁとか、気になる面はあるのですが、中盤のピアノが映えまくる③も素晴らしいんだよなぁ。新旧の魅力をパッケージした意欲溢れる再始動アルバム。昔の名前だけじゃない創作意欲とバンドとしての成熟度、今作が実質2枚目なのに、貫禄を感じさせるのも凄いですねぇ。
このバンドならではの⑥の仕上がりの素晴らしさ、ベタだが感動を運ぶ⑦、パープルやヒープを想起させるような古典ロックナンバー⑧とか、意欲に溢れている。実験的な⑨、ムーディーな⑩、この2曲が流れを悪くしている感はあるのだが、そこは好みでしょうね。弾ける⑪なんてアメリカンプログレハードポップバンドならではの魅力に富んでおり、好みで摘まみ食いしながら楽しむのが一番でしょうね。ラストのポジティブな空気が流れており、キーボードも耳を惹くフレーズを放ち、このバンドの顔はマークであることを認識します。

個人的には、ここまで現役感のある音作りをしてくるとは思いませんでした。それだけで復活劇に歓喜をしますが、もっとやれるバンドだという決定打になる何かが欲しかったのも事実です。こうなると俄然、次のアルバムに期待値も高まりますねぇ。

失恋船長 ★★★ (2022-05-06 18:05:57)


Tomorrow Never Comes / Tomorrow Never Comes
『E.T.』風味のジャケットのイメージ通り、スペーシーかつ
ドラマティックなイントロで幕が上がるOPナンバー兼アルバム表題曲。
イントロの時点で名曲の予感はビンビンですが、哀愁を帯びたヴァースから
美しいハーモニーに包まれたコーラス・パートまで聴き進めるうちに
予感は確信へと変わります。

火薬バカ一代 ★★★ (2021-08-18 00:24:20)


Tomorrow Never Comes

DRIVE, SHE SAIDやAMERICAN TEARSでは定期的に新作を発表してきていたマーク・マンゴールド(Vo、Key)が、満を持してTOUCHを復活させ、およそ40年ぶりに発表した2ndアルバムがこちら。(正確に言うなら、ロジャー・グローヴァーをプロデューサーに迎えてレコーディングするもお蔵入りしてしまった2ndアルバムが別にあるのだけれども)
実際のところ、マーク一人でTOUCHを再始動させてもファンは誰も文句を言わなかったと思うのですが、復活にあたってダグ・ハワード(Vo、B)、クレイグ・ブルックス(Vo、G)、グレン・キスカート(Ds)というオリジナル・メンバーを再結集している辺りからも、本作に賭けるマークの意気込みがビンビンに伝わってくるというもの。
音楽性に関しても、リード楽器として切り込んでくるKey、衰えを感じさせぬダグ・ハワードの伸びやかな歌声、キャッチーな哀愁のメロディと、メンバー全員が歌える強みを生かした分厚いボーカル・ハーモニーに彩られたHRサウンドは、きっちり1st路線を踏襲。劇的なイントロからして名曲の風格漂うOPナンバー①、美しいコーラスが壮麗に舞う②、スペーシーな雰囲気を湛えた7分越えの大作ナンバー③というアルバム冒頭3曲を聴いた時点で、本作の完成度の高さを確信するには十分でしたよ。その一方で、モダンな味付けが施された④のような新味を感じさせる楽曲も魅力的に仕上げる手腕は流石の一言に尽きます。
ややマッタリとしてしまう後半戦を引き締めるためには、“BLACK STAR”系のハード・ナンバーが1、2曲欲しかったと個人的には思わなくもないのですが、まぁその辺は次回作以降に期待ということで。これ1枚で終わらないことを念願致します。

火薬バカ一代 ★★ (2021-08-17 00:00:31)


So High / The Complete Works
声質の違う二人が交互の歌い分けるのだが、これがTOUCHの魅力なんだよと断言出来る。
飛躍するキーボードのセンシティブなメロディラインも絶品だ。そこに絡まる感傷的なメロディには泣かされまくりだよ。

正直者 ★★★ (2018-12-22 23:15:10)


The Complete Works

アルバム一枚で消えたが為に伝説と化したアメリカンプログレハードバンドの唯一のアルバムに、未発表のまま埋もれていた幻のセカンド用の楽曲をカップリングさせた奇跡の2枚組アルバム。
世界を見渡してもAVEXグループからのリリースしか正規品が確認できないのもマボロシ~…だったが2008年にDVDも追加された限定版が出た時の衝撃は忘れられない。

伝説的ロックフェス、第1回モンスターズ・オブ・ロックの記念すべきステージに立ったニュースも手伝い、当時アナログでリリースされたアルバムは日本でも売れた。
もしこのバンドがレーベルとのゴタゴタに巻き込まれずアルバムを2枚3枚と重ねていたら、KANSAS、STAYXS、BOSTONなどと同じくらい重要なポストを占め歴史に名を残していたはずである。

オルガン、キーボードを主体としたサウンドはブリティッシュ・ポップにも通ずる奥深さもあり、感傷的なメロディがソフトケイスされたサウンドは絶妙なハーモニーを奏で聞くものを皆、泣かせまくる。

正直者 ★★★ (2018-12-22 23:11:30)


The Complete Works

AMERICAN TEARSを率いていたマーク・マンゴールドは、新たな成功を目指すべく音楽性やメンバーを変更。そして辿りついたバンドがコチラになります。前身のバンドではマークのキーボードを軸としたプログレサウンドでもあったが、今作ではその路線を封印。より親しみやすいコマーシャル路線を極めることで成功への足がかりと作った。
オリジナルは1980年、LOUDNESSでもお馴染のATCOと契約、全米デビューとなります。RAINBOWと同じマネージメントだった関係で第一回のモンスターオブロックの参加もあり、デビュー作ながら手ごたえのある成功を収めている。

その名盤が1998年に幻の2ndとのカップリングで復活とはマニアを歓喜させましたね。とにかくDISC①に代表されるような二人のシンガーが絡む叙情派アメリカンハードポップサウンド軸にマニアのハートを熱く濡らしていきます。
そんな中にも④のような爽快感のあるコーラスハーモニーを従えた攻撃的な曲も挟んだりと、手練手管の凄腕ぶりも堪能と出自がしっかりとしたミュージシャンだけに、演奏やアレンジに不安な要素はない。

力量のあるメンバーシップが炸裂する泣かせのセンチメンタルプログレハードの⑥など聴かされると、堅実でエエバンドやなぁと唸らされますね。確かに商業的な面は強いですが、日本国内のレコード会社の意識とは違いますので、打点が高いですから、満足度が違うんですよね。間違ってのノリが良ければ何でも良いというようなライトリスナーには、本格派過ぎて地味に聴こえるでしょうから手を出さない方が良いのですが。

上手さと同じくらい親しみやすさをもった普遍的なアメリカンメロディックサウンド、爽快感のあるコーラスハーモニーを生かしたサウンドはキャッチーさだけではない、ロックの持つ勢いを感じる事が出来るでしょう。
そしてDISC1の流れを組む幻の2ndを収録したDISC2が何故お蔵になったかは、音だけでは判断できませんでしたね。マネージメントとレコード会社の意向に沿えなかったのかバンドは解散の道へと歩んだ幻のバンド。メロディ派なら迷わずゲットでしょう。

失恋船長 ★★★ (2018-07-28 16:06:35)


The Complete Works

SANTERSのBOXセット発売に匹敵する、AVEX RECORDSの為した快挙と言うべき、陽の目を見る事なくお蔵入りしてしまった
TOUCHの2ndアルバムの発掘。のみならず、それを名作と名高い'81年発表の1stとカップリングにして、その上、大量の
ボーナス・トラックまで追加収録・・・と、まさに『THE COMPLETE WORKS』のタイトルに恥じぬ、至れり尽くせりな内容を誇る再発盤。
甘く切なく、そして劇的な泣きメロを満載した、アメリカン・プログレ・ハードの名作1st『TOUCH』の素晴しさについては、
別項にて語らせて貰ったので省くとして、ここでは幻の2ndアルバムについての感想をば。
トッド・ラングレンをプロデューサーに迎え制作された本作は、如何にも80年代然としたモダンな
サウンド・プロダクションといい、疾走感やドラマティックな曲展開といったハード・ロッキンなエッジが薄れ、
ストレートにまとめられた楽曲といい、全体的に、ややポップ路線への目配せが感じられる作風に仕上がっている。
“BLACK STAR"型の名曲が姿を消してしまった点が、ちと物足りないとは言え、相変わらず華麗なマイク・マンゴールドの
Keyプレイや、キャッチーで感傷的な泣きメロの威力に鈍りは全くないので、メロディ愛好派のリスナーが本作を聴いて
ガッカリするという事はないように思う。特に、美しくも切ないピアノ・サウンドが胸に沁みる③、サックスの音色が
お洒落で都会的な哀愁を演出する⑤、柔和で優しげなバラード⑨辺りは、前作に収録されていてもおかしくない名/佳曲だ。
クオリティの問題ではなく、レコード会社とのトラブルが原因でリリースされず終いだった事が、非常に惜しまれる1枚。

火薬バカ一代 ★★ (2008-03-03 21:42:00)


Don't You Know What Love Is / The Complete Works
米ビルボードのTOP40に食い込むヒットを飛ばし、
英メロディ・メイカー紙でも№1を獲得した、バンドの代表曲。
幾層にも重なる、分厚く美麗なボーカル・ハーモニーは
何度聴いても胸に沁みます。

火薬バカ一代 ★★★ (2008-02-27 21:52:41)


Love, Don't Fail Me / The Complete Works
愁いをたっぷりと含んだサビのメロディがとても美しい。
この曲でバック・コーラスの果たした役割は大きい。

殺戮の聖典 ★★ (2007-04-16 10:15:36)


Don't You Know What Love Is / The Complete Works
スペーシーなキーボードとエッジのきいたギターとの融合が見事な好曲(邦題は「愛は謎のストーリー」)。
マークの伸びやかな歌唱と透明感のあるメロディが秀逸。

殺戮の聖典 (2007-04-16 10:06:39)


Love, Don't Fail Me / The Complete Works
マイナー調のメロディの美しいナンバー。

cozy_ima ★★ (2006-09-03 20:53:33)


The Complete Works


TOUCHはDRIVE,SHE SAIDよりは百倍イイと思いませんか?TOUCHは本格的なバンドで、
コーラスワークも含め重厚感があり、プレイも緊張感があり、どの曲もDRIVE~より勝っていると思う。マーク・マンゴールドには昔に戻って再結成して欲しい。

Silent Man ★★ (2006-08-14 15:02:00)


The Complete Works

まさにCompreteにふさわしい内容だと思います。たしかに、楽しめない曲もありますが、彼らの持ち味のひとつである、叙情的で強いメロディーをフィーチュアした曲が、正式にリリースされたアルバム以外にも、しかも高品質で素晴らしい曲が存在したのが驚きです。
リピートして聴きこむ曲と、飛ばしてしまう曲と、真っ二つに分かれてしまう感もあります、個人的には。だけど、聞き込む曲の魅力が凄まじく、Pop風味もある、叙情味も陰りもある、フックもある、実はかなりテクニカルな部分も持ち合わせてる、永遠の名曲にしたい曲が多い、良いアルバムと思います。

KUZU ★★ (2006-06-25 00:19:00)


Don't You Know What Love Is / The Complete Works
LIONHEARTがカヴァーしてる。

林川秋作 (2005-08-05 20:58:07)


Don't You Know What Love Is / The Complete Works
気づけば街で流れていた、というような「ポップ」ではなくて、
知る人が知っている、さわやかな哀愁を持つ曲。
この曲がHRの範疇で語られるたび、HRは懐が広いと思います。
フロックではないのですね。

けんしょー (2004-03-01 06:57:31)


Don't You Know What Love Is / The Complete Works
ポップという言葉を悪い意味で捉えるHMファンの方も多いかと思いますが、いいメロと重くならないサウンドっつー感覚で考えてもらえるとこのバンドはポップないいバンドと捉えられると思います。しかし、この曲はただのポップでは無いw
スペイシーさ(うぅん・・キーボードの音のせいかな?こう感じるのは・・)がかっこよくw際立ち、甘くなりすぎない名曲です。

emergency ★★ (2004-02-25 16:26:20)


Love, Don't Fail Me / The Complete Works
QUEENのようなコーラスが楽しめる好バラード。STYX,BOSTON等とともに愛聴。

パジャマ岡崎 ★★ (2003-08-21 22:09:18)


The Complete Works

これはなかなかいいバンドです。メロディアスなハードロックで、クイーンっぽいコーラスにテクニカルな演奏は初期ボストンを彷彿とさせます。ニューイングランドにも似てるかな(笑)ボーカルの歌い方がヨーロッパのジョーイテンペストにそっくりですが、ちなみにこっちの方が先です。捨て曲もほとんど無く素晴らしいと思いますが、ポップ過ぎる為飽きがくるような気もします。

いんぺりてり ★★ (2003-03-29 18:19:00)


Don't You Know What Love Is / The Complete Works
やはり、MONSTERS OF ROCKの時のLIVEヴァージョンでしょう!!このバンド、他の曲は、決してHR/HMとは言い難いポップ・ロックをやってますが、この曲だけギターの音もひずんでいるし、何よりも3人の歌えるリード・ヴォーカルがカッコ良く、何度となく、一緒に歌ったものです。是非ともカラオケで欲しい曲ですな。

ローランDEATH ★★★ (2003-01-12 21:37:13)


Don't You Know What Love Is / The Complete Works
TOUCHを世に知らしめた1stシングル。
さりげないヘヴィなリフとキャッチー&ポップなメロディの融合。
メロディアス・ハードの秀作として推薦したい。

やまねこ ★★ (2002-09-04 09:27:18)