近年では、KralliceやCult Of Fireなど邪悪でノイジーなだけではないトレモロを巧みに用いたバンドが現れてきているが、 このバンドもリフのアイディアの面で全く負けていない。 ①の初っ端から聴けるグロテスクに音程が上下するトレモロ、Kralliceの名曲『Dust And Light』のイントロをより寒々しくした様な荘厳な②のイントロ等、 トレモロのアイディアが多彩。 しかも、トレモロのメロディの輪郭自体ははっきりしていながら、要らぬ叙情性を発生させることなく、 あくまで不安や堕落、神秘性等が蠢く、吐き気を催す様な異常世界を保ち続けている点が素晴らしい。