まず素晴らしいアルバムをありがとうと彼らに言いたい。 1曲目のイントロがステレオから流れ出した瞬間に拳を突き上げてしまった!! 「メタ~ル」と超絶シャウトから始まる本作だが1曲目のイントロの疾走だけで私の心は鷲掴みにされてしまった。しかも、この1曲目は日本版ボーナス・トラックというんだから驚きだ!! 今回、1番印象に残るのは二クラス(Vo)の表現力だと私は思う。ただでさえ以前から上手いと思っていたのに更に進歩してしまったのだ。そして相も変わらず歌メロ(特にサビとコーラス)がキャッチーで一緒に叫んでしまう曲の連続で1~2回聴いただけでライヴに行きたくなってしまった。 当然、ガスのGuもスノーウィのDrも冴え渡っている。 ミドル・テンポの曲が多いが“ズンズクズンズク"と渋いリフがまた良いしブルージーな曲も最高だ。今回のハイライトはタイトル曲のTr6「THE BOOK OF HEAVY METAL」だと思う。この美しさをを言葉で表すのは難しい…美しいとしか言いようがなくウンチクを並べる前に聞いてくれという感じなのだ。もちろんLoosing Youの様な泣きメロ・チューンも収録されている。最近のバンドでバラードをやらせたら彼等の右に出るバンドはいないのでは? 1枚通してバランスのとれた作品だと思う。聴いたことがあるようなフレーズも出てくるが気にするのは愚かだと思ってしまう出来だ。 間違いなく名盤と言えるだろう。 当分、この興奮はやまないだろう。
重いリフ、ずっしりとしたリズム隊、キャッチーな歌メロにカッコイイ楽曲というメタルの「お約束」を忠実に表した作品ですね。疾走曲はカミソリのように鋭く、ミディアムテンポは重く力強く、スローナンバーでは情感たっぷりと、教科書通りの展開です。 まさに「正当派」な音であり国籍不要、カテゴライズ無用な「Heavy Metal」ですね。 1曲目のボーナストラック(!!)からKOされ、6曲目の「The Book Of Heavy Metal」で山場を迎え「Loosing You」のメロディアスチューンで泣きを見せるなど、ヘヴィ・メタルの王道を誇示した展開に、ただ感動するしかありません。 ガスGのギタープレイ、スノーウィのドラミングなど注目点はたくさんありますが、何よりも、バンドが一丸となってリスナーに襲いかかる、この一体感が感動を生み出してくれるのではないでしょうか。 メタル好きにはたまらない、ご飯三杯はいける名盤になりそうです。
インパクト絶大のメタル・シャウトで始まるDREAM EVILの3rd。 アルバム冒頭はメタルらしいハイテンションで聴く側を圧倒し、5曲目以降はこれまたメタルらしい重厚感で圧倒してくる。 2音下げというチューニングも登場しヘヴィさは増し、疾走感は減退した(日本盤ボーナスが疾走曲だけに外盤は余計にないだろう)が、哀愁漂うメロディはかなりのレベルを誇った前作でさえ凌駕し本当に素晴らしい出来で、バラード「UNBREAKABLE CHAIN」の泣きメロは絶品!このメロディと重厚なメタル・サウンドが実に気持ち良い。個人的にはキラーチューンがなかったものの(「THE ENEMY」も"あとちょっと"な感じ)、先程から言っているように各楽曲の出来は素晴らしく、タイトル曲のヘヴィさには頭をブッ叩かれたようなインパクトだ。 スノーウィは相変わらず躍動感に溢れ魂を鼓舞するかのようなドラミングを披露し、ニクラスは声域を一気に広げ凄まじいシャウトを吐き出し、ガス・Gはテクニックも凄いがそれよりも楽曲重視のより曲の魅力を引き出すようなソロを弾き、ピーターはうなるような重低音を響かせ、フレドリックはその見事なプロデュースの手腕を遺憾なく発揮し、まさにバンドが一丸となって作り上げた"THE BOOK OF HEAVY METAL"だ。 限定盤に付いていたDVDは、ライヴシーンはちょっとイマイチな印象だったが本作のレコーディング風景は興味深かったし、ツアー中のドキュメンタリー(?)もなかなか面白い。(時に下ネタもあったり…)特にラストのスノーウィには笑わせてもらいました。スノーウィは面白いおっちゃんです。(笑)