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Progressions of Power / TRIUMPH
火薬バカ一代 ★★ (2007-12-18 21:23:00)
大西洋の向こう側で勃発したNWOBHMに影響を受けた・・・かどうかは定かじゃないが、ともかく、3rd『JUST A GAME』の
哀愁や叙情性に包まれたソフト路線から一転、再びハード・ロッキンなエッジがより強調された、
アグレッシブな内容に仕上がっている、'80年発表の4thアルバム(邦題は『重爆戦略)。それにしても酷いジャケット・デザインだ(笑)
前作の、リック・エメットのGとVoがメロメロに泣きまくるメロディ重視の作風に比べると、今回はソリッドな音作りに、リズム隊が
楽曲の中心に据えられ豪快にハジける、ギル・ムーア(Ds、Vo)テイストとでも言うべき味わいが色濃い作風で、
正直、前作をこよなく愛する向きにはちょっぴり肩透かしな内容。
それでも、へヴィ・メタリックなエネルギーが漲る溌剌としたOPナンバー①や、ダイナミックな④といった楽曲は
十分にカッコイイし、勿論、前作の路線を受け継ぐ、哀愁に満ちた③や、癒し系バラード⑥も収録。そして何と言っても、
エメット先生お得意のスパニッシュ・ギター・プレイをフィーチュアしたインストの小曲⑧を前奏代わりに、
ラストを劇的に締め括る、泣きメロ満載の名曲⑨を聴けば、本作が駄作などではなく、TRIUMPHのアルバムで初めて、
米ビルボードのTOP40に食い込むヒット作となったのも、納得が行くクオリティを備えている事が分かるはず。
80年代の幕開けと共に、TRIUMPH黄金時代の到来を告げた1枚。

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