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マグマ / 稲葉浩志
Kelly@Kotowari ★★ (2009-02-19 17:40:00)
ヒット曲というのは時流と運とレコード会社などの営業の成果が伴い
初めて生まれてくるものだと思う。
しかしながらB'z、サザンオールスターズなどのようなモンスターグループに関しては、その方程式を超えた何かが関係しているように思えてならない。
まず運、時流というものは数多くのミリオンセラーを生み出してきたグループにはもはや関係のないものだと思う。
そして残るはネームバリューに期待される要素である。
B'zの場合、時代ごとにそのサウンドは形を変え続けてきたが、松本のたしかなテクニックを持ったギター、そして進化し続ける倍音を多く含んだ稲葉の歌声。
そして人間の闇の部分、共感できる弱さを赤裸々に語る歌詞。
この三つが不特定多数がB'zに期待する要素であると思う。
そして本作マグマは稲葉の持つ二つの要素を強調したサウンドになっている。
いかにもソロアルバム、稲葉というシンガーをもっとという人の期待に答えられる内容になっている。
B'zとは違う落ち着きはらった中でも、しっかりと存在を発揮する楽器陣はマグマのように熱く、稲葉の歌詞、歌はマグマの赤に照らされて、妖しくも美しく輝く。
詩人稲葉の切り取った言葉は鮮明で、僕たちの経験を鮮やかに映しだす。
そしてその言葉を語る歌も、最高のストーリーテラーである。
歌詞を聞くリスナーには強くお勧めできる作品である。
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