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Night of the Demon / DEMON
夢・マグナム・ナイト ★★ (2005-02-01 22:04:00)
"Rise, Rise, Rise…"という怪しげな祈りと笑い声…非常に不気味なオープニング、"Full Moon"からのスタートはあまりにも有名だが、このイントロやジャケットの強烈なインパクトのせいで、「BLACK SABBATHに影響を受けた~」などと勘違いもいいところのレビューが載っていたりするDEMONのファースト。
他にも、腐乱死体のコスプレ(?)で棺桶から登場し歌い始めるというデイヴ・ヒルのパフォーマンスもあり、かなり色物扱いされたりもしている部分もあるのだが、音楽的には、彼らは、UFOやTHIN LIZZYに近い、多少ポップで非常に豊かなメロディを持った「ハードロック・バンド」だと思う。NWOBHMから登場したバンドでは、DIAMOND HEADを別にすれば、IRON MAIDENよりもDEF LEPPARDよりも好きなバンドだと思う。MAIDENのようなアグレッションやプログレ的な急激な曲展開やDEF LEPPARDの王道的なポップ性などは持っていないバンドだが、ともかく落ち着きたい時には、私は彼らのアルバムを聴いてしまう。
デイヴ・ヒルのヴォーカルは、UFOのフィル・モグのように、ブルージーで、高音のシャウトなどは少ないが、これが良いのである。また、このアルバムでは、泣きのギターがこれでもかとばかりに炸裂していて、まさにイギリスの湿り気を感じさせる。
アルバムは先ごろ11枚目をレコーディングしたらしいのであるが、どのアルバムも、実験的な要素は増えていくにしろ、根底にある独自のメロディアスさが失われておらず、安心して聴くことが出来る。だが、ともかく初心者には、この彼らの音楽性の基本が詰まったファーストをオススメする。音像的には今の耳で聴くとかなり軽い感じがするかもしれないが、要は楽曲だ!
「職人のハードロック」、「ハードロックの良心」…そのような言葉がふさわしいバンドであり、アルバムである。

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