この曲を聴け!
Black Seeds of Vengeance / NILE
しッド・ツェッペリソ ★★ (2004-01-16 02:31:00)
「デスメタルにエジプト? なんだそりゃ!」というのが聴く前の印象。単にエスニックなフレーズをリフの間や曲間に挟んで「らしく」するといった程度のものならあんまり興味ないや、と。あるいは、中途半端な「異国情緒」演出はオリジナルに失礼な仕業のようにも感じたし、デスメタルならではのブルータリティも結局殺いでしまうんじゃないか、と。それで手をつけるのが遅れてしまった。やれやれ、偏見とは恐ろしいもの。
NILEは実に素晴らしい。猪突猛進ゴリゴリのブルータリティを限界まで尖らせつつ、単に借り物の「中近東風味」で味付け、といった程度にとどまらず、歌詞世界に至るまできちんと自分たちの世界観でアルバム全体を染め抜いている。なぜこういう音響でなくてはならないか? なぜこういう声でなくてはならないか? というところが、曲を聴けば聴き、歌詞を読めば読むほど納得できてしまう。非常にしっかりした自分流の世界観を練り上げている人たちだ。
メンバーによる曲解説もいい意味でのペダンティズムに満ちていて、小さな読み物としても面白く、読み応えがある。日本盤が出ててよかった!
もちろん純然たるデスメタル的魅力も十分。特に次作とドラマー違っているはずなのに、どっちもブラスト・ビートとローリングの集中砲火が素晴らしく、すげぇ快感。
ちょうど今聴いていたからこちらの方に書き込んだけれど、3rdも本当に素晴らしい。
これ(ら)は断然買いですね!
→同意