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Power of the Night / SAVATAGE
火薬バカ一代 ★★ (2007-07-22 19:11:00)
裏ジャケに刻まれた「メタル・チャイルドよ、拳を突き上げろ!」との文句も勇ましい、
'85年発表のメジャー・デビュー作(2ndアルバム)。歌詞の方も、今のSAVATAGEからは
ちょっと想像が付かないぐらい、頭悪そうな(褒め言葉)メタル賛歌が並んでいて微笑ましいぞ。
さて、その本作。同時期に英インディーズのMUSIC FOR NATIONSから発表されたEP『THE DANGEONS ARE CALLING』と
聞き比べてみると分かるように、作風が大きな変化を遂げていて、マックス・ノーマンの手によるタイトな
サウンド・プロダクションのもと、これまでのダークでオドロオドロしい雰囲気が薄れ、スッキリと垢抜けた楽曲の数々は、
コンパクトにまとめられていて、如何にもメジャー制作といった感じの聴き易い内容に仕上がっている。
とは言え、別に本作がポップになったわけじゃないのは、シンセサイザーのイントロを切り裂いてスタートする、
ヨーロピアンHM風味の濃厚な①や、ズシッとした手応えを感じさせるへヴィ・チューン③、
アグレッシブでスピーディな⑤といった楽曲を聴けば明らか。
ポップと言うよりも、全体的によりメロディに明快さが増し、楽曲がキャッチーになったと表現すべきかな。
特に、④のGソロを筆頭に、アルバム全編に渡って(時にジョン・オリヴァのVo以上に)雄弁に「歌う」
クリス・オリヴァのメロディアスなGワークが素晴しいったらありゃしない。
これぞ!という強烈なキメ曲に欠けるし、現在のSAVATAGEの音楽性ともかなり異なっているが、この完成度の高さは流石だ。

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