この曲を聴け! 

Hell, Fire and Damnation / SAXON
HIGASHI ★★★ (2025-02-02 11:44:46)
24年発表の通算24作目のスタジオ盤。
最初に自分の感想のまとめを言うと、前作には及ばないもののそれに迫る良質な作品だと思う、ということになる。
本作で顕著なのはミディアムテンポの楽曲のレベルは過去最高峰ではあるが、速い曲2曲がイマイチ切れがないことだ。
それはやはりGの交代が如実に結果として表れているせいだと思うのだ。ダイアモンドヘッドから加入したブライアン・タトラーはダイヤモンドヘッドでもそうであるようにミディアムテンポの曲作りがうまい。ミディアムテンポの曲が続く中盤あたりは、ほかの作品なら冗長に感じられることも過去の作品ではあったが、今回はそんなことはなくそれぞれの曲の個性が際立っていて、それぞれに楽しめる。
そこに速い曲がテンポ良く切り刻んでくる、・・・が前作ではうまくできていたが、“Fire And Steel”と“Super Charger”ともにイマイチ切れがない。これらの曲のクレジットはポール・クインになっているので、やはりテンションというかモチベーションがほかのメンバーよりも低い証拠なのだろう。
その点でメリハリが前作よりも劣っている印象に繋がってしまっているのが残念かな。でもそれはかなり高いレベルでの“悩み”なのであり、この作品全体を通して致命的な欠陥にはなっていない。
だから非常にいい作品だけど、前作までではないかな?っという感想になるんじゃないだろうか。

→同意