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Take It or Leave It / STREAM
失恋船長 ★★ (2025-02-01 01:33:45)
フランス人ギタリスト、ピーター・シャイタウアーがどうしてアメリカの地で活動をしたのかは知る由もないのだが、1988年にフランスで1stをリリース。7年ぶりのアルバムに参加するのはベースがデイブ・スピッツ。ドラムはジェイ・シェレンとステット・ハウランド、そしてシンガーがデヴィッド・リースという実力派揃い。しかも1995年という時代を無視したオーセンティックなサウンドで勝負。まぁフランス人のエッセンスというよりはアメリカ寄りのハードサウンドを展開。豪快な色合いの作風にリースの歌声はよく似合う。リズムプレイも適切、派手さを押し出す堅実なプレイに職人技を感じます。今では懐かしい速弾きギターもねじ込み、90年代的真新しさとも向き合う事で強引さというモノも、継ぎ接ぎだらけのロックプロジェクトにもならず、良い感じでバンド感も出せている。
やはりギターオリエンテッドな作風に陥らずに皆で作り上げたスタイルと感じる面が大きいのだろう。しかし曲を手掛けるのはピーターだ。
今作、実はテイチクから国内盤がリリースされている。勉強不足のため、現物は見たことないのだが、瀕死のアメリカンメタルシーンで活路を見いだすのは、余りにも狭き門だった時代、受け皿の一つとなったのが日本だろうが、それでも、今作をリリースしたレーベルの英断には、驚く。ある意味、ライナーノーツ読んで見たいと思いましたね。
やはり時代的に、中途半端な印象を否めない。ヴァン・ヘイレンみたいな御陽気な疾走ナンバーなんかもメンツも見れば納得だったりするのだが、曲順がインパクトを弱めているようにも感じられ、欧なのか米なのか、グランジ/オルタナムーブメントなのか、もう少し分かりやすく振り切って欲しかった。陽キャならば突き抜けて欲しいと思うのだが、サウンドメイクが底抜けに垢抜けた感じではないので、なんかこう物足りない。こじんまりしている。上手いんだけどね。抜きん出たリーダートラックがないという印象を持ってしまった。
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