この曲を聴け! 

Happiness Is the Road / FERGIE FREDERIKSEN
失恋船長 ★★★ (2022-09-17 19:44:55)
ジム・ピートリック、デニス・ワード、アレックス・リガートウッドの3人が各々プロデュースを担当、沢山のソングライターを迎え、さらにはブラジルのメロディックメタルバンドAURASも参加したりと、とにかく有名無名に関わらず実力者集団を集め制作された渾身のソロアルバム。どういう経緯でリリースされたのか興味も尽きないが、盤石のチームが集い鉄壁のサポートワークで魅了。主役たるファーギー・フレデリクセンの魅力を引き出しています。
ともすれば唄モノロックの欠点とも言える、似たような楽曲が揃いメリハリがなくなるという問題点。特に今作のようないくつかのチームが参加した場合など顕著なのだが、そういう定番的メロディアスロックに滑り込ませたスリル、そのテンションの高いパフォーマンスは、一発当ててやるぞと言うソングライター陣の気合いと、復活を果たしたファーギーへの餞別の意味合いも込めて無駄がない。その甲斐あって一曲の完成度の高さには息を呑みますね。
JOURNEYやTOTOをブラッシュアップしたような楽曲も嫌み無く放り込み、このプロジェクトチームに対する可能性も示唆、どの組み合わせが好みなのかは聴き手の嗜好に分かれるだろうが、ラストソングのカッコ良さに引き寄せられ、気がつけばリピート再生を余儀なくさせる構成に唸りますね。飽きそうで飽きさせない選曲の妙味、昨年までリリースされていた事を知らなかった一枚。
唄モノロックマニアは勿論ですが、メロディックメタルがイケるマニアにも勧めたい一枚ですね。上手い歌に酔いしれたいというマニアもオススメですよ。実力の割に、日本ではイマイチ知名度に低い彼ですが、質の高さは折り紙付きです。

→同意