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The Warrior / CHARIOT
失恋船長 ★★★ (2021-11-07 19:18:41)
ムーブメントとしては完全に下火となったNWOBHM、遅れてきたルーキーとしては厳しい環境だろうが、彼らは実に全うにNWOBHMの世界観を貫いてきた。英国由来の湿りけっぷりの煮え切らないメロディと、どんよりとくぐもった音質、そのビシャビシャに湿ったサウンドメイクと分離の悪い音質のおかげで、懐かしいあの時代を空気を思いっきり体感できます。
それ故に、一般的なメジャー流通に作品に慣れた耳には退屈に感じるだろうが、ひとたび、この世界に足を踏み入れた迷い人ならば、ズブズブと沈み込み体中で味わいたい情熱系NWOBHMサウンドを楽しめます。シンガーの持って生き方もフィル・モグからの影響が顕著な唄い回しもあったり、初期型ブリティッシュハード系の系譜に連なる伝統芸能をアップデートしたスタイルは、地味ではあるが熱き血潮が滾る情熱的なサウンドを展開しており、リフで押しまくる姿も頼もしい限りです。
雑誌のレビューに振り回される万年ライトユーザーからの評価は低いが、輸入盤市場では話題となり高い評価を受けたのは今作の方だと胸を張れる同士ならば、まごう事なきNWOBHMサウンドを体感できる今作を支持するでしょう。時期的にも1984年という事でNWOBHMサウンドも熟成されてきていましたからね、全10曲、抜きん出たリーダートラックがなくとも楽しめるという、アルバム単位で勝負できる頼もしさもマニアからの支持を受けた要因です。NWOBHMを知りたい初心者には、最初に方に出会うべきバンドであると断言したい。
今でもチョイチョイ聴くアルバムですねぇ。
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