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Hungry for Your Love / Love Machine
失恋船長 ★★★ (2020-10-20 13:10:51)
イタリアのメロディアス系正統派HM/HRバンドが1992年にリリースした2nd。鮮烈なメロディと歯応えのあるハードテイスト、二本のギターとキーボードを駆使し時には軽やかに、そして力強い旋律が駆け抜ける王道スタイルを披露。北欧系のような雰囲気もあるが、そういう甘さよりもパワフルさが勝っておりメタルバンド特有の荒々しさがメロディアスなサウンドと絶妙なバランスをもって駆け引きを行い、互いの良さを高め合っている。この手のメロディアスHM/HRにとっては奥行きのないサウンドメイクに良さを殺されているが、低予算に恨めしい思いを抱きつつも、それ以上に楽曲の質も高く、甘すぎず軽すぎない男前なHM/HRサウンドで勝負している。
これで、もう少し歌い手に表現力があれば良いのですが、粗い声質の歌い回しではイマイチ曲の良さが伝わってこないのも、このバンドの短所と映ってしまうが、メロディを大切にする曲作りに、島国日本の情緒に訴えるようなメロディが満載、そこに秘めたるパッションが弾けるバックのカロリー高めの演奏がテンションをアゲアゲで迫ってくるんだからな、メロディ派なら大いに楽しめるでしょう。
こういう爽やかだが泣いているHM/HRは欧州ならではの味わい、大切にしたいものです。ピアノの旋律が涙を誘うバラードなんて、上手い歌で聴きたいに決まっているんですけどね。日本のインディーズ系にも通ずる歌は弱いが曲はイイ、音質云々の不満を飲み込ませる力技に目を細めてしまいます。ワタクシこういうの大好物なんです。
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