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Troll / TROLL
kamiko! ★★★ (2020-06-14 00:51:52)
米国産サイケデリック・ドゥーム2016年作
昨年ジャケ買いしたオールドスクールデスバンドOSSUARIUMの作品に感銘を受け、ドラマーのRyan Kogerがこのバンドに在籍していることから
このバンドを知った。北欧のブラックメタルバンドに同名バンドがいるが、全く無関係。音の方もOSSUARIUMのようなデスメタルではない。
森を歩くトロルらしき毛むくじゃらの巨体が描かれるジャケの素晴らしさにまず惚れた。もうこの時点で音が佳作以上なら満足という気持ちだったが
CDを再生すると、物静かながら浮遊感のあるサイケな雰囲気が漂い始め、いかにも怪物が登場したかのようなコテコテのリフで「やられたー!」
と悶絶してしまった。クリーンに朗々と歌う様と、オーソドックスなサイケデリックドゥームな感じが、ものすごーく雰囲気があってカッコいい。
ホント王道と言ってもいいくらいど真ん中なサイケドゥームロックで、こういう音は飽きるほど聴いている筈なのに、猛烈に今ハマっている。
楽曲が素晴らしいのはもちろんだが、湿っぽいナマ音に近いギターを織り交ぜているから、妙に森の雰囲気が感じられるのかも知れない。
まあ、冒頭で書いたOSSUARIUMというバンドも、やたらツボをわかっている人たちだと感じたので、こちらもそういうメンツが集まっているのだろう。
余談だが、森の中のトロルをテーマにしている作品は、かなり前にも出会ったことがある。もはやウチのコンテナの奥深くに眠っていると思うが・・
Trollmann Av Ildtoppbergという英国ドゥーム・アンビエントバンドでThe Forest Of Doomという隠れた名作をリリースしている。
音の内容は180度全く違うが、描く世界は、森の浪漫と空想のトロルという怪物ということで一致している。ボクはこういう森林に浪漫を感じる作品に弱い。
話は戻って・・ちなみにこのバンド、昨年Legend Masterという作品をリリースしている(未所持)。いずれ手に入れようとは思っているが
音楽がどんなに素晴らしい内容であっても、この処女作のジャケの雰囲気と衝撃には敵わないだろうと思い、未だゲットしていない。
この盤は、想像力を掻き立てるジャケって音楽と同じくらい大事だ、ということを知らしめる作品だ。

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