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Squeeze / FIONA
火薬バカ一代 ★★★ (2018-08-13 09:28:41)
名物A&Rとして知られたジョン・カロドナーの引きもあり、ATLANTICからGEFFIN RECORDSへと移籍を果たしたフィオナが、’93年に発表した4thアルバム。
フィオナ一人がフィーチュアされていたこれまでのジャケットに対し、今回はローラ・マクドナルド(B)、ジミー・デグラッソ(Ds)、デヴィッド・マーシャル(G)ら、新加入のメンバーも平等に――なぜか全員裸で――登場。乱交パーティー感…じゃなかった「バンド感」をアピってきます。そんなアダルトな雰囲気も漂うジャケットのイメチェンぶりから、すわ落ち着いたAOR/産業ロック路線への鞍替えか?と危惧を覚える向きもありましょうが、実際のところ作風に大きな変化はなく、益々表現力に磨きの掛かったフィオナの歌を主役に据える、キャッチーな躍動感に溢れたゴージャスなハードポップ・サウンドは、前3作の路線を順当に踏襲する仕上がり。敢えて変化を探すならば、バンド感の強調に伴い前作より多少ギターの存在が目立っているかな?程度かと。
ダイアン・ウォーレン、WARRANTのジェイニー・レイン、CHEAP TRICKといった手練れの面子との共作曲が並ぶ本編のクオリティもド安定。特に豪快に刻まれるGリフからスタート、たまらなくキャッチーなサビメロが印象的な②、愁いを帯びたメロディを熱唱するフィオナ嬢のVoに惹き込まれる③という序盤の2連発は、本編開始早々に「勝負あった!」と白旗を掲げたくなるヒット・ポテンシャルを感じさせる名曲です。
レーベルが異なることから、数年前にFIONAの国内盤が再発された際にラインナップから漏れてしまった作品ですが、完成度の高さでは全く引けを取らない1枚ですよ。

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