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メフィストフェレスの肖像 / 聖飢魔II
IMOGAN ★★ (2001-09-15 23:10:00)
1996年に発表された第12大教典で、レコード会社移籍第1弾。
ボーナス・トラック1曲を含む全11曲はルーク3曲、エース2曲、デーモン2曲、ライデン1曲に加えてダミアン3曲、ジェイル1曲という構成。
こうした「原点回帰」はマネージメント側の意図したもので、前年の地球デビュー10周年記念ミサ(ダミアン、ジェイル、ゾッド、ジードがミサに登場した)が大きく作用してると想われる。
だから、この布陣にファンは感激したものの、メンバーはけっこう複雑だったんじゃなかろうか。
実際、エースはダミアン作の5.が大嫌いなのである。それを堂々とコメントしてるのである。
次作"NEWS"に収録されてるエース作の「虚空の迷宮」は、「野獣」のシングル・カットへの対抗策としてエース版「野獣」として書きあげた曲だそうな。
このキャリアでいまさら「ジャガー!」はナイだろ...とは、ごもっとも。
ジェイルによる11.のヴォーカルはエース。で、ハモリをルークが入れてる...んだと想う。
ちなみにアウトトラックとなったデーモン・ヴァージョンも別のベスト盤で聴ける。
「恐レス」以降、1曲入れてるライデンの9.はかなり個性的。
8.のデーモンも、らしい曲と言えるか。
ルークの1.3.はかなりイイ出来。特に3.は詩とメロディが見事にかみ合ってる。正直言うと、10.ってイイ曲なんだろうけど、イマイチのめりこめない...サビは好きなんだけど。
エースの4.7.は「期待されてるモノ」への確信犯的な部分を感じなくもない...それでいて、それなりのヒネりもエースならでは?
そしてダミアンの2.6. 言うまでもなく、実に素晴らしい。
デーモンの詩は4.8.だけでなく「黒」を基調にしており、それはジャケットのデザインでも明らか。また従来、デーモンが今回パスしてるテーマを敢えて(?)、ルークが3.10.で取り上げてる。
メンバーはいろいろ複雑な想いがあるのかもしれない。しかし、素晴らしいアルバムである。
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