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Atomic Playboys / STEVE STEVENS
失恋船長 ★★★ (2017-04-04 16:12:09)
ビリー・アイドルとのお仕事などギタリストとして多義にわたるセッション活動を経てリリースに漕ぎつけた自身のソロバンド。ボーカルにWARRIORのペリー・マッカーティー迎え、自身の培った音楽性を惜しみなく披露。ビリーのヒット曲を意識した①に始まり、アコギを生かしたバラードあり、SWEETのカヴァーもありと多彩なギターワークを駆使した楽曲はどれもバラエティ豊かで聴き応えも十分、ペリーのパワフルだが情感のある歌声とも相性も抜群で、そこに主役たるスティーブの柔軟な姿勢から繰り出される艶やかなプレイで聴き手を魅了。バッキングプレイもカラフルな印象を与え、瑞々しい才気に溢れた彼のコンポーズにも目を見張るモノがありますね。ギターオリエンテッドな作風なんですが、奥行きの広い楽曲と高い演奏力のおかげで、遊園地のアトラクションコーナーに足を踏みいれたようなワクワク感があり、ギタリストのみならず楽しむ事が出来るでしょう。
素晴らしい作品だとは思いますが、期待値と予算の割には、思った成功を収める事が出来ず自身のリーダー稼業にスッパリ見切りをつけ、渡り鳥生活に逆戻り、マイケル・モンローのJERUSALEM SLIMに参加するも、高額のギャラにつられヴィンスのソロ稼業に参加してマイケルの怒りを買ったりと(看板ギタリスト不在じゃライブもプロモも出来ないしスケジュール決まってたんじゃんとマイケル・モンローご立腹です)、清水冨美加並みの不義理を果たすスティーブですが、今作は今聴いてもスティーブのエモーショナルなギターと、男臭い歌声が映えるアメリカンHM/HRの名盤として光り輝いていると思いますよ。堪え性が無かったのかね?残念ですよ。

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