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Demons and Wizards / URIAH HEEP
失恋船長 ★★★ (2015-11-02 13:15:02)
今作は初めて聴いたのは学生時代でメタルを聴き始めて間もない頃、友人の触れ込みが凄く、デヴィッド・バイロンは悪魔の声の持ち主と言われているらしいが良くなかった。子供でも分かるアルバムタイトルに曲名もあり、さらにはロジャー・ディーンによる幻想的なジャケットを見せられてはいやが上にも、期待が高まるもの、その結果アコギで始まるオープニングに、血気盛んな若造にとっては物足りなく、友人の文句の一つも投げつけアルバムの半分も聴かず終了(どこが悪魔の声やねん。唄が上手いだけやんかである)それから10年以上たってから再度向き合うのですが、これがアルバムジャケットまんまのファンタジックなサウンドが聴ける名盤となるわけです。スピードロックや過激さ命なら今作のアコースティカルな作風に難色を示すのでしょうが、、アコギやピアノをフューチャーする事で核になる音楽性がより魔術的な響きをもたらし、アルバム後半の幕開けとも言える⑥などは顕著にその世界観が表れているでしょう。サバスのようなおどろおどろしい恐怖感とは違う、バンドの真骨頂とも言える美しいコーラスハーモニーを多用したアーティスティックな響きが至高の空間を生み出し、彼らにしか表現できないヒープサウンドへと昇華しているのです。前作で成功を収め、そのあとに違う方向性でアルバムをリリースする、その姿勢が一番ロックしているような気がしますね。
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