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Hymn to the Immortal Wind / MONO
netal ★★★ (2015-06-29 19:08:23)
日本のポストロックの5th。
前作の名曲『Moonlight』等でも披露された、ポストロックとオーケストラの融合という方法論を更に推し進めた作品。
最早曲によってはオーケストラの一部としてポストロックのツールが使われているといってもよいのだが、単独のフレーズは勿論、その相乗効果までも実に素晴らしい。
硬めながらも残響によって儚く美麗なギターによる、静寂の中絶妙な繊細さを醸すトレモロやアルペジオ等の響き、そして感情を昂揚に掻立てる轟音リフと、
ここだけでも既に前作に勝るとも劣らぬというのに、
正規メンバー含めて総勢32名のオーケストラによる壮大なメロディがそれに加わり、ロック史上でも最高レヴェルの壮大さではないかとも思える。
それらが紡ぐ、「魂とそこに刻まれた記憶や願いの永遠性」の物語には久しぶりに鳥肌が立つ程の感動を覚えてしまった位。

また、静寂から疾走や轟音へという曲展開がメインで、盛り上げ方が似ているという意見もあり、そういった曲が多いのも事実ではある。
しかし、アルバム全体を通して聴けば、苦難や肉体のしがらみを乗り越え希望へと歩むという
コンセプト故に必然のメロディと展開であって、違和感を感じる所は全く無いと思う。

前作に比べるとポストロックからの逸脱は大きいが、ジャンルはどうでもよく、前作同様、ポストロック界隈に興味がある人に強くお勧めできる名盤である。

気に入り度…99/100

おすすめ…Burial At Sea

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