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Samurai / GRAND PRIX
失恋船長 ★★★ (2015-03-24 12:50:41)
1983年リリースの3rd。作品が進むにつれてメロディアスでポップフィーリングに溢れた、ライトなアメリカンプログレハード寄りに進んでいきますが湿り気のある英国風サウンドは健在、職人気質なプレイに裏打ちされた曲作りの上手さに加え、シンセサイザーの高らかな響き、美しいコーラスハーモニーを軸に、より大衆性を帯びたハードポップサウンドへと変貌を遂げています。メロウな楽曲を歌うロビンのマイルドな歌唱は益々バンドサウンドに溶け込み、ウエットな質感に彩られたAOR風の叙情派ハードポップサウンドの中で非常にマッチしています。肌触りが大衆性に傾いた事が軟弱に映る面もあるのかもしれませんが、今作の中では異質な印象を与えますが各メンバーの技量を味わえる緻密なアレンジが冴えわたるタイトルトラックなど英国ならではの高貴なムードを堪能出来るナンバーも用意しているので、好みに合わせて楽しんでもらいたいものです。このあとロビン・マッコリーはより英国的な哀愁度を高めたGMTやソロを経てMSGへと向かいます。なぜか評価の低い彼ですが今作のような作風を聴き、気張らずにメロウな歌声で自分のカラーをしっかりと打ち出している姿を知ってもらいたいですね。
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