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Abdication Under Funeral Dirge / GRIM FUNERAL
netal ★★★ (2015-01-03 23:26:38)
スペインはバルセロナの独りブラック。2013年の2nd。

5曲中4曲が15分以上、葬式ブラック等々の触込みから、聴く前はNorttみたいなのを想像していたが、以外にも比較的「まとも」で高品質なデプレブラックである。
単調かつ執拗なリフによる時間感覚を失わせるようなトリップ感と、
慣れない人には苦痛極まりない長尺具合(①20分②16分③25分④15分)によりリスナーの精神と希望を削りにかかる。
出口無き洞窟を独り彷徨う様な、心身共に救いのない世界にいるというよりは、身体は健在なのに精神が明らかにあるべき状態でない様な感じだろうか。

長尺による催眠じみた感じも良いが、何より素晴らしいのが、儚く、しかし存分にメランコリックなギターである。
特に、所々に入る全てを死に向かわす様な、エコーのかかったような美しさと憂鬱さ極まるギターメロが堪らない。
ドラムレスになるパートを絡めた切り返しが全体的に多く、フレーズを十二分に味わいきれない所もあるが、
生と死の狭間で苦しむ絶望の様であり、これはこれでありかとも思え、ドラムレスのメロディの美しさと陰鬱さを際立たせてもいる。
正に音楽による全人類への生前葬といった趣。

人をそれなりに選ぶアルバムだとは思うが、Burzumの『Hvis ~』やWeakling等が好きな方は大丈夫かと思う。
それでも単調気味かつ曲がかなり長いので、慣れと多少の覚悟は必要かもしれないですが…

気に入り度…96/100

おすすめ…Grim Funeral Elegy Into Twilight Of Humanity

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