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The Son of Odin / ELIXIR
火薬バカ一代 ★★★ (2014-09-18 22:44:53)
IRON MAIDENの故クライヴ・バー(Ds)が参加していたことでも知られる、ロンドン出身の遅れてきたNWOBHMバンド、ELIXIRが'86年に発表した1stアルバム。
80年代のバブリーさとは無縁の苦学生的プロダクションの下、大味なOPナンバー①が始まった時は「ハズレ掴んだか?」と不安になりましたが、彼らの本領は後に続く、これぞメタル!な勇壮なフレージングに胸躍る②③以降にこそ発揮されていますので、ご安心あれ。
どんよりと薄曇りの湿った空気に覆われた、無愛想ながらもドラマティックな盛り上がりを聴かせるサウンドは、絵に描いたようなNWOBHMスタイルを体現する一方で、朗々歌い上げる英国声のシンガーと、ドカドカとやたらパワフルに鳴りまくるドラムの存在が、楽曲にエピック・メタリックなスケール感と重厚感を付与(本作のドラマーはクライヴじゃありませんけどね)。
特に、プログレ・バンドTHE ENIDのメンバーに借りたKeyが味付けに用いられている、様式美BLACK SABBATHを思わす⑧⑩や、荒々しく攻め立てる⑨といった名曲が連続する終盤の流れは、アルバムのハイライトと呼ぶべき偉容を誇っています。
個人的には、クライヴがドラム叩いているという2ndが是非聴いてみたいところなのですが・・・。
→同意