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The Warrior / CHARIOT
火薬バカ一代 ★★★ (2014-09-15 21:25:28)
スティーヴ・ハリスの庇護を受け、DIRTY DEEDS~DEEDSと改名した後、メイデンの前座で来日公演も行っているピート・フランクリン(Vo、G)率いる4人組が、ロンドンの名物レコード店が興したSHADE RECORDSを通じて、'84年に発表した1stアルバム。
エッジーなGリフとシンプルに刻まれるリズムを主体に、虚飾もヒネリもなくストレートに突き進む曲調といい、くぐもった声質で生煮えなメロディを熱唱するVoといい、ツインGが紡ぐ英国の曇り空を思わす湿った旋律といい(ついでにロー・パジェットな音質といい)、「NWOBHM」と聞いて想起する要素をまとめて全部ブチ込んでみました的な作風に思わず頬が緩みます。
ここにはNWOBHM史に残るような名曲は収められていませんが、名を成したバンドのように個性的には突き抜けていない分、NWOBHMの旨み成分が雑味なく高純度で凝縮。「NWOBHM風って具体的にはどんな音像なん?」と仰る方には「これを聴き給へ」とお薦めしたくなるぐらいですよ。
ズバ抜けた名曲が見当たらないと言っても、収録楽曲のクオリティは安定していて、中でも鋭角的に刻まれるGリフに自然と体が動き出す①⑤⑨や、叙情的な導入部を経て、ツインG主導でテンポアップする曲展開に胸が熱くなる⑧等は、聴く度に喝采を送りたくなる逸品ではないかと。
一般的には次作の方が評価が高いようですが、個人的には本作の方が聴き直す機会が多いですね。

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