この曲を聴け!
Once Around the World / IT BITES
はっちゃん ★★★ (2013-08-13 18:29:00)
センスと才能そして実力がありながらも不遇に泣いたバンド。
このアルバムが発表された88年といえば全米を中心にキャッチーなHM/HRが頂点に達し、GUNSに
代表されるバッドボーイズロックが新勢力として脚光を浴び始めた頃で、IT BITESのような
音楽性のグループは苦戦を強いられるわけなんですが、聴いて分かるとおり彼らはプログレの
影響を前面に出してはいるけど決して難解な事をやってるわけではない。
むしろポップで非常にわかりやすいんだけど、時代の激流はIT BITESをはねつけてしまうのです。
本作が正当に評価されてIT BITESがブレイクしていたなら、DTの登場以前に新しいジャンルが
誕生していたかもしれません。それほどまでに彼らのミュージシャンシップは高く、作品は
ハイクォリティ。皆さんが仰られるようにGENESISとトレヴァー・ラビン主導のYESの雰囲気は
ありますね。それと同時にPOLICEやLEVEL42を彷彿とさせるパートもあったりしてアルバム全編を
聴いてるとその都度新しい発見があって本当におもしろいのです。
個人的に90年代に活躍したJellyfishなんかは密かにIT BITESの影響を受けてるんじゃないかと
考えてますが、まあ、周りは誰一人として賛同してくれませんね。それ以前に彼らの存在さえ
知らないロックファンがどんどん増えている!!これはいかん!!
少しでも彼らの知名度を上げるため、どなたかにフックするようなワードをあげておこう。
・変拍子や頻繁なテンポチェンジ予想外の展開
・Vo/gのフランシス・ダナリーの技巧。ホールズワースばりのレガートは強力!!
・Keyのジョン・ベックが紡ぎだすドリーミーなフレーズが素敵
・へヴィではないがポップでどこか浮遊感のある楽曲。まったく長さを感じない
上記のどれかが引っ掛かった方、ぜひ聴いてみてくださいませ。
→同意