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Fiona / FIONA
火薬バカ一代 ★★★ (2013-02-24 01:19:24)
'12年にはショーケース規模ながらも初来日公演を行う等、未だ根強い支持を集めるFIONAことフィオナ・フラナガンが'85年に発表したデビュー作。
「ボー・ヒルの(元)嫁」のイメージに引き摺られ、本作については「豪勢なソングライター陣のバックアップを受けた産業ロック/ハードポップ作品」的な先入観を持っていたのですが、再発を機に購入して聴いてみたら、作曲はGOOD RATSのペピ・マルチェロ(息子は後にMARCHELLOを率いてデビューを飾るジーン・マルチェロでしたか)がほぼ一手に担っている上、何より、予想よりもずっとハードにロックしているサウンドにガツンと一撃ドツかれた次第。(ボー・ヒルも1曲のみ参加しています)
色気ムンムンではなく、さりとて男勝りなメタル・クィーン風でもない、ガール・ネクスト・ドア的な自然体が魅力のフィオナ嬢は、端正な容姿とは裏腹に、例えば②④⑦といった楽曲に顕著に表れている通り、根性の入ったパワフルな熱唱も披露。華奢なルックスにも関わらず渾身の力を振り絞るように歌うスタイルは確かに保護欲を刺激するものがあって、失恋船長さんが「守ってあげたい」と思わされたのも無理はないなぁ、と。
適度にポップで適度にハード、哀メロのフックもきっちりと効いた侮れない名盤です。
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