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Grenzganger / MEMBARIS
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-02-07 10:44:57)
2010年発表の3rd。
リリースレーベルは某ファンジンでも取り上げられていたARTicazですが、Battle DagoraothやMortuus Infradaemoni、或いはメンバー的に繋がりのあるWEIRD FATEなど、Cold Dimensions所属バンドと共通するような、ノイジーな音質と寒々しいトレモロリフを伴う疾走が凍てついた雰囲気を演出する、アトモスフェリック・ブラック路線。似た路線のバンドの中でもかなり叙情性や殺気に優れた音に仕上がっているのではないでしょうか。
特に堰を切ったような、狂奔する疾走振りと、ヴォーカルの自棄を起こしたかのような絶叫は殺す気満々。ですが緩急付けたドラマ性に富んだ展開、RAWなギターリフを始め、神秘性を演出する工夫の見られるキーボードやリードギターの音色、寒々しさに泣きのプラスされたメロディ使いなど、楽曲自体はかなり練られている印象。粗い音作りが、イマジネーションを掻き立てるというか、モダンなバンドにはない情景を感じさせてくれるんですよね。
という訳で、アトモスフェリックブラックが好きな方、Cold Dimensions系リリースを追っている方にお勧めの一枚。この手のサブジャンルでも上位に食い込める音を出しているバンドだと思います。
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