この曲を聴け!
Spiral Castle / MANILLA ROAD
失恋船長 ★★★ (2013-01-25 13:55:43)
バンドの創始者であるマーク・シェルトン(Vo.G)率いるUS産の唯一無二なエピック・メタルサウンドを奏でるマニラ・ロードが2002年にリリースしたアルバムを紹介します。活動歴も長くベテランバンドなのですが、そのキャリアの長さからも伺える重鎮らしい佇まいが色濃くバンドサウンドに投影され濃密に表現される独特の世界観と間は好き嫌いを問わず、納得させられる説得力はあります。アートワークからも想像出来るような中世時代の叙情的な物語を描ききるドラマティックなサウンドをマニラ・ロードが提示してきたコンセプトアルバムの手法を最大限に発揮し尋常ならぬ緊張感が最後まで途切れることなく表現しているのだから恐れ入る。ブライアン・パトリックのラウドな歌唱スタイルとクリアな歌声を披露するマーク・シェルトンとの絡みが絶妙な関係を生み、この一代抒情詩をより高みのある世界へと押し上げています。正直、コマーシャル性等を一切配した、独自のエピックメタルが放つ世界観の重さに気軽に聞けない小難しさを感じてしまいますが、時にはいつも以上に真摯な気持ちになり音楽と向き事も必要かと感じています。こんなバンド売れるわけ無いなと思いつつもマニラ・ロードが放つ勇猛果敢な物語を鋭利なサウンドで切り開く手法に恐れおののき、個人的にはマニアックすぎるも、この緊張感溢れる真摯なメタルサウンドを前に苦手や拒否反応からくる、チリチリとした焦燥感に襲われつつ、抵抗むなしく引き込まれるアンダーグラウンドな世界に圧倒されますね。
→同意