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Gates to Purgatory / RUNNING WILD
火薬バカ一代 ★★ (2012-08-11 01:41:15)
「勇壮で男臭いHM」という基本路線は既にしっかと見据えられているものの、独自の「型」を構築し、その型が醸し出す威厳や重厚感で聴き手を圧倒した名盤『DEATH OR GLORY』に比べると、このデビュー作を発表した頃のRUNNING WILDは腰が据わっておらず、バタバタとして落ち着きがない。例えるならMETALLICAの『KILL 'EM ALL』なんかに通じる青臭さが全編に亘って充満しているわけですが、その代わり、前のめりに突っ走るアグレッシブなカッコ良さはこの頃ならではの魅力とも言ます。
ラフな音質、ササクレたGリフ、五芒星があしらわれたアートワークに、「SATAN」「DEMON」「666」といった単語が登場する歌詞、あとついでにギタリストのいかにもなステージネーム(プリーチャー)等、全体的にかなりスラッシュ寄りのハードコアなHMサウンドを標榜している本作は、ロックン・ロルフ(Vo、G)も国内盤の歌詞カードに「聴き取り不能なので対訳掲載は勘弁して」と書かれてしまうぐらい攻撃的な歌声を披露。
個人的には、JUDAS PRIEST直系の劇的なツインGハーモニーがアップテンポの曲調に華を添える④や、IRON MAIDENを思わせる勇壮さを誇る⑦、“WE ARE RUNNING WILD”と歌い上げるバンドのテーマ曲⑧、そしてNWOBHM然としたダークなスピード・ナンバー⑩なんかがお気に入り。
GRAVE DIGGERの1stアルバム辺りに魅力を感じる方にお薦めする1枚でしょうか。
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