この曲を聴け! 

Heritage / OPETH
改悪妖愚瑠斗 ★★★ (2011-12-02 14:24:17)
まず最初に今までのOPETHとは違う音、違う音楽のアルバムであることを明記しておきたい。
そこには、私的にハートを鷲掴みされていた「美と醜」「創造と破壊」といった対比は無く、吼えるような咆哮も無い。
最初は違和感たっぷりというか、がっかりと言うか…。

だが、今までの激しいOPETHのイメージ無く聞き込むと…、何とも味のあるプログレサウンド。
レトロな音像といい、癒しのサウンドともいえる。
でも『Damnation』のような全編癒しでは無く、そこにはOPETHらしいフレーズやリフで展開していくプログレがある。
例えば⑦曲目なんかの中盤のリフは極悪OPETHらしいリフ。音がもっとへヴィなら今までのOPETHと変わらない。
やはり「OPETHはOPETHなんだな~」という。

そして、この完全なるプログレサウンドだからこそのリフやフレーズ、曲の展開や構成が聞き込むとクセになってくる。
結論としては、OPETHからデス要素を取り払った代わりにレトロなプログレ要素を加えたOPETH。
聞き込めば今までのOPETHの良さは十分にあるし、今までには無かった違う魅力も出てる傑作じゃないでしょうか。

ただ…、やはり今までのデス要素は欲しい。
そこにOPETHの魅力を感じていた俺のような人間もいると思うし。
このアルバムはこのアルバムで良いけど、次作ではまた戻って欲しいと思う。個人的には咆哮や美醜をまた聴いて震えたいよ。

しかし、このアルバムはプログレ傑作です。
88点。
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