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Blackdoor Miracle / RAGNAROK
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2010-12-29 12:27:52)
2004年発表の5th。
ヴォーカルはTAAKEのHoest氏が担当。

各所で名作と名高いアルバムですが、これは良いですね。ファストパートを基調とした、かなり暴虐性の高いサウンドでありながら、トレモロリフのメロディの扇情度の高さ、メロいリフとスピード感を更に加速させる刻みリフの使い分けなど、ファストな中でもリフでしっかりドラマ性を描いているのが素晴らしい。ブラックはリフのセンスが命だと個人的には思うし、名盤と呼ばれてもおかしくないかと。

ただし、プロダクションは低音の効いた、まるで聴き手を土石流で押し流そうとするかのような迫力のあるものですが、ギターはややノイジーでメロディは意識していないと多少聴き辛いかも。意識して聴くと、北欧特有の寒々しくメロウなものや、ヴァイキング的な勇壮な哀愁が感じられるものなど、その豊饒さに驚かされますが。また、ヴォーカルをHoestに振ったのも大正解ですね。高音の引き裂くような叫びだけでなく、中音~低音のうなり声も殺気すら感じるエグさで、出音の辛口さにピッタリ合ってると思う。

多少プロダクションが「ブラックを普段から聴いている人向け」なのは否めませんが、TAAKEやGORGOROTH、TSJUDERなど質の高い真性が好きな方にお勧めです。

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