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Angel Witch / ANGEL WITCH
火薬バカ一代 ★★★ (2007-07-10 21:57:00)
NWOBHMに沸くイギリスで活躍し、幻想美術画家ジョン・マーティンの代表作の1つ「万魔殿の堕天使」を用いたアルバム・ジャケットや、
オカルト色の強い歌詞、そしてダークでドラマチックな楽曲の数々が生み出すオドロオドロしいイメージをもって、
METALLICAやMEGADETHを始めとするスラッシュ・メタル勢に多大な影響を与えた事で知られる、
ロンドンはサウス・イースト出身のパワー・トリオANGEL WITCH、'80年発表の1stアルバム。
硬質なリフ、シャープに疾走するリズム、メロディアスに切り込んで来るG、イギリスの専売特許とも言える湿ったメロディを
歌うヘタウマVo、そしてダークでドラマチックな曲展開といった、このバンドの持つ美点を余す所なく兼ね備えた
名曲中の名曲①で幕を開ける本作は、流石、NWOBHMを代表する名盤の1つと評されるだけあって、捨て曲は皆無。
前述したバンドのテーマソングでもある名曲①に始まり、シャープに疾走する②、静と動の対比が美しい③、
ONSLAUGHTもカヴァーした緊張感に満ちた④、70年代ハードロック風味の⑤、アグレッシブだがメロディにも気の払われた⑥、
如何にもNWOBHM的なスピード・チューン⑦、メロメロに泣きまくるバラード⑧、バンドのイメージに忠実な
禍々しい雰囲気を発散する⑨、そして本編を締め括るアウトロ⑩に至るまで、最初から最後までテンションが緩む事は一切ない。
また、全体的に漂うコアな雰囲気とは裏腹に、隠し味的に導入されているKeyが非常に効果的に機能している点も付け加えておきたい。

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