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Rust in Peace / MEGADETH
火薬バカ一代 ★★ (2007-04-07 20:52:00)
新メンバーとして、マーティ・フリードマン(G)とニック・メンザ(Ds)が加入。日本のファンにも最も馴染み深い
ライナップに落ち着いたMEGADETHが'90年に発表した、黄金時代の幕開けを飾った4thアルバム。
メロディ・メイカーとして名高いマーティの加入効果か、前作『SO FAR,SO GOOD・・・SO WHAT?』以上にドラマチックな
楽曲が揃った本作は、刺々しかったサウンドが幾分丸みを帯びて聴き易く、Gリフやリード・プレイも
これまで以上にメロディアスにと大きく変化を遂げていて、複雑さが控えめになった曲展開と併せて、
その作風は更に普遍的な正統派へヴィ・メタルへと接近した印象を受ける。相変わらず、聴けば一発で彼と分かる特異性を
保ちつつも、よりメロディを意識した歌唱を聴かせるようになったデイヴ・ムスティンのVoも、そう感じさせる一因か?
とは言え、リフの切れ味やスラッシーな疾走感は相変わらず強力なので、ポップとか、軟弱になった印象は皆無。
特に、後半へ向けて加速度的に盛り上がっていく曲展開と、その中から突如出現するアコギ・ソロにゾクゾクさせられる①、
シングル・カットもされたキャッチー且つ正統派メタリックな②、本編のハイライトとでも言うべき、マーティ入魂のGソロに
圧倒される⑦といった楽曲は、従来のスラッシュ・スタイルとメロディ重視の新要素が見事に融合を果たした必聴の名曲群。
「攻撃的でありながらキャッチー」という絶妙なバランス感覚を備えた本作は、前3作同様、これまた捨て曲なしの名盤・・・
と言いたいところが、⑧のみチト地味かな。でもまぁ、次曲へのイントロみたいなもんだと思えば気にならない。

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