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Appetite for Destruction / GUNS N' ROSES
クーカイ ★★ (2003-02-13 21:52:00)
'87年発表。メジャーデヴュー作。
ぶっちゃけた話(もう死語か?)、捨て曲は無いが名曲揃いだとは考えていない。いや、あくまでも個人の嗜好の問題なのだが。
本作はチャートアクションが発売当初かなり鈍かった。しかし、構わずツアーをやっているうちに、噂が噂を呼び気がつくとバカ売れしていたという次第。何が噂となったのかというと、曲の出来の良さというより、メンバー全員が当時絶滅危惧種だった「ロケンローラー」だったからだと思われる。要するにイメージ先行型。であるから、メジャーデヴュー前にケラングだかローリングストーンだかの表紙を飾ってしまったりするのだ。
ただ、イメージが先行したものの彼らの場合きっちり実力が伴っていたところが偉い。
①は問答無用の激HR。シンプルなリフだが中毒性のあるこの曲は、アルバムのオープニングにピッタリ。②はアクセルの芸達者なところをアピール。⑤はキャッチーなメロディが印象的。⑥は誰でも知っている名バラード。⑦は猪突猛進ぐあいがたまらなく快感。⑨はイントロを聴いただけで名曲と知れる。⑫は最後をビシッと締める疾走する曲。と、個人的にはこの7曲を名曲だと認識している。他の曲は、出来は悪くないがふつ~のHR。だが、どの曲も彼らならではのドライヴ感を持っている。
まあ、1枚のアルバムで12曲中7曲が名曲なら文句は無いでしょ。これが売れたことによりアメリカン・ハードロックの春が再び来るかと思ったが、ほどなくしてグランジロックの嵐が吹き荒れ(その吹き荒れ具合も楽しかったんだけど)、未だにこういう作品を作る新人は現れていない。そういう意味では、歴史に名を残す傑作と言って良いと思う。そう、最後の「ロケンローラー」達による「ハードロッキン」なアルバムだったということ。
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