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SETTE COLORI / KRIK/KRAK
Usher-to-the-ETHER ★★ (2009-11-12 21:46:00)
2007年発表の1st。
最近少女病を初めとして、シンフォな音像とゴシック/トラッドをベースとしたクサメロ、
更に語りを交えた劇(場)的な展開を武器とする、いわゆる「SOUND HORIZONフォロワー」が
多く現れ始めている印象がありますが…ここまで徹底しているアーティストはなかなかいないでしょう。
語りパートの語り口や口調、ヴォーカルの歌い方、そしてどうぞ二次創作なり妄想なりして下さい、
なケレン味たっぷりな世界観に至るまで、Aramaryさん在籍時のSOUND HORIZONへの
リスペクトに溢れてます。SHファンとしては、もう聴いてて嬉しくなってくるくらい(笑)。
しかし、真に凄いのは、そのリスペクトを表現できるだけの実力があることでしょう。
SH自体右に出るものがいないくらい、クサい歌メロを書く才能に恵まれたアーティストですが、
彼女たちも全然負けてませんね…。一時間を越えるアルバムですが、「クサくない歌メロがない」
というくらいクオリティ高く、クサメタラーなら長さを感じず聴けるはず。
ヴォーカルも、多少素人っぽい不安定さがありますが、特に高音部にAramaryさんに通じる
浮世離れした雰囲気があって、ファンタジーの語り部として申し分のない魅力があると思う。
…2ndではこれまたSH的なライトなメタル要素や、MAPLE LEAF的な繊細な情景描写、
ダーク・ゴシック的な陰鬱さ、あからさまなメタ志向な世界観も盛り込み、更にこのジャンルの
いいとこどりと言える音楽性になってますが…SHの「Chronicle 2nd」以上に台詞が
多くなり、その分クサい歌メロが割を食ってるので、クサメタラーがまず手を出す音源としては、
溢れるほどのクサメロが詰まっているこの作品か、史上最大風速を達成するレベルでクサい
「真夜中の紅薔薇」が入ったミニ「Nursery Rhymes」がお勧めです。
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