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夕掛け / 水鏡
Usher-to-the-ETHER ★★ (2009-02-17 20:37:00)
2007年発表の2nd。
ASHADAやKBB、ASTURIASとレーベルメイト、女性Vo入りの幻想的な作風で評判も
良いみたいなので買ってみましたが、風評通り良いですね。確かに「女性Vo入り幻想音楽」と
いう意味ではASHADAやKIRCHE、ジギタリス辺りと通じる物があるんですが、それらのバンドが
ヴォーカルや歌メロを展開の中心に据えているのに対し、このバンドはフュージョン的な
アンサンブルが展開の中心になっていたり、使用しているキーボードもメロトロン、ハモンド、
ムーグなどヴィンテージ系の音色のものが多かったり、より「プログレッシブロック」的な音。
前述のバンドがロック/ポップス的な側面もあるのに対し、こっちは完全にプログレと
いっていい音だと思います。
こう書くとヴォーカルの魅力はいまいちに聴こえるかもしれませんが、癖のない声質ながら
迫力を出すべき場面ではしっかり出してくれるし、なかなかに魅力的。
メロディや雰囲気は基本的には「和」なんですが、プログレ的な音像からはそればかりではない
ものも感じられたり…桜吹雪の中を歩いていたら、いつの間にかお伽噺のような超自然的な
世界、それも人を連れ去り、取り込んでしまうような恐さのある世界に連れ去られていくような感じ。
女性Voものの幻想音楽ファン以外にも、五人一首やANSUR辺りのプログレメタルファンにも
お勧め。アンサンブル志向の強い音なので、音像の中心がエレキギターでなくても受け入れ
られるメタラーなら聴いておいて損はありません。…個人的にはプログレもメタルも、
昔の物よりも今の物の方が断然良いと思ってます。
→同意