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The March / UNEARTH
寝坊メタル ★★ (2008-11-03 01:53:00)
前作からDrの交代劇を経ての最新4thアルバムです。
前作「Ⅲ:In the Eyes of Fire」はセルフプロデュースの作品でしたが、
今作では前々作のように再びKillswitch Engageのアダムをプロデューサーに迎えています。
前作ではスラッシーでアグレッシヴな破壊的なサウンドが印象的でしたが、
今作では打って変わってメロディアスなギタープレイが大増量されています。
それに合わせるようにメタルコア的なヘヴィさは押さえ気味で、とても聴きやすい音になっており、
スクリームもなんとなく角がとれ、やはり聴きやすい声になっています。
しかし、今作の「負」の点を敢えて述べるならば、そういったサウンドではないでしょうか。
メロディアスなギターを聴かせてくれるのは大変嬉しいのですが、
その分アグレッションは前作に見劣りし、強力なリフに欠けています。
また、メロディアスにはなりましたが、メロデスに近くなったかと言えばそうではなく、
どちらかと言えばピュアな正統派のメタルに近いものです。
やはり、物足りなさを感じてしまう人もいるのではないでしょうか(とくに前作が好きな方)。
しかし、決してクオリティが低いわけではないし、彼らの出す音は依然としてカッコイイサウンドです。
怒涛の展開を見せる①、ハードコア色の濃い勢いある⑥、今作では特にメロディアスな⑦、
ロック的なフィーリングの異色な⑧など良い曲もたくさん揃っています。
全体としては、基本的なサウンドは変わっていません。ただし、ベクトルは明らかに前作と違う方向を向いた作品です。
これまでで最もメロディを前面に押し出した作品であり、賛否両論は避けられないのではないでしょうか。

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