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Behind / SUPERIOR
火薬バカ一代 ★★ (2008-06-22 17:56:00)
SILVER MOUNTAINの名曲“VIKINGS"における、イェンス・ヨハンソンの鮮烈なピアノ・ソロに心奪われて以来、
ピアノをフィーチュアしたHR/HMサウンドを聴かせてくれるバンドを、日夜探し回っているのだが、その過程でアンテナに
引っ掛かってきたのが、このドイツはカイゼルスラウンテルン出身の6人組プログレシッヴHMバンド、
SUPERIORが'96年にリリースした1stアルバム。
どうやら本作は、レコード契約を得るためにアマチュア時代('95年)に自主制作した作品らしいが、そのクオリティは
かなりしっかりとしたもので、ミドル・テンポを中心に、複雑且つドラマティックな曲展開を飲み込んだ楽曲は、
制作された時期が時期なだけに、DREAM THEATERからの影響が強く感じられるものの、ガツガツと刻まれる肉厚なGリフといい、
重量感溢れるリズムといい、そのサウンドはDREAM THEATERよりもグッとヘヴィ。そして、何と言ってもこのバンド最大の武器は、
ともすればヘヴィネスが強調され過ぎて潤いに欠けがちな本編に、SAVATAGEばりの叙情性とドラマ性を付与する気品に満ちたピアノの調べ。
特に、10分近くに及ぶ長尺を、凝ったアレンジと起伏に富んだ曲展開で一気に聴かせ切る②や、荘厳にしてドラマティックな⑧、
GとKeyが冷ややかに泣きまくる、メランコリックなヘヴィ・バラード⑩は、楽曲の素晴しさと流麗なるピアノの調べが
ガッチリと噛み合った、本編屈指の名曲かと。2nd以降も、この路線を追及して欲しかったなぁ・・・。
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