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Fuck the Universe / CRAFT
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2008-04-12 03:55:00)
このアルバムも、前作同様プリブラの傑作だと思います。
特に単にトレモロで押すだけに留まらないギターリフは、同系統のバンド…というより同系統のバンドでのトップクラスと比べても、かなり作りこまれてる感じがします。このリフこそが、このバンドの強味であり特徴と言えるのではないでしょうか。ギターの黒さが直接伝わってくるような歪ませ方や、ヴォーカルの悪意を吐き出すような邪悪極まりないがなりなんかは、どこかWATAINにも通じる物があるように思います。
あと、このバンドはリフだけでなく、リズム面にも相当気を使ってますよね。ファスト、スローだけでなく、所々ダンサブルと言ってもいいようなリズムが出てきますが、このバンドは、こういうリズムの酩酊感は、実はプリブラ特有の陶酔感にも繋がる事を深く理解していて、自分達の音楽に取り入れているという感じがします。それをファスト/スローなパートと上手く組み合わせる事で、更に強めているような印象。
…このバンドが本当に凄いのは、リフもリズムも相当作りこまれている感じなんですが、それでいながらプリミティブブラックの様式は遵守している事なんですよね。おそらく、プリブラについてかなり研究してて、明確なヴィジョンを持ってるんじゃないでしょうか。私なんかは聴いていて、「これが進化したプリミティブブラックの姿かもしれない…」とまで思わされたほど。もう隙がなさすぎて可愛げがないくらいです(笑)。
ただし、一聴しただけでも音に相当のこだわりがあって、凝ってる事が分かってしまうような音源なので、プリブラに衝動性を求めて聴いている人はもしかしたら不満かもしれません。でもDARKTHRONEの3部作辺りが行ける方なら、購入を迷う必要は無いかと思います。お勧め。
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