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Supervillain Outcast / DODHEIMSGARD
木札 ★★ (2007-06-06 10:20:00)
これはカオティックブラックハードコアなのか、エクスペリメンタルブラックメタルコアなのか、デジタルブラックヘヴィロックなのか、詳しい定義がそこら辺全く分かりません、が。
アヴァンギャルドで実験的で意味不明で一曲が長くて実質6曲だけだった前作と比較すると、今作は、なんてキャッチーでポピュラーで面白くて一曲が短くて15曲もあるのでしょう。
姿勢としては180度方向転換、どころか3780度くらい回っとるぞという路線変更であり、前作から8年経っても変わらない「予想通りの音源だけは絶ーっ対作ってやんない!!」という卑劣漢っぷりに、DHGの健在を叫びたくなります。
ENSLAVED、 SATYRICON、ARCTURUSなどを筆頭にノルウェーの先達たちは、ファストブラック/シンフォニックブラックのスタイルとは全く無関係な場所でブラックメタルのメジャー化したスタイルを築いていってる(いってた…)と思うんですけど、DHGも見事その仲間入りでしょう。
はっきり言ってこれはブラックメタルではなくて、先述の通りハードコアかメタルコアか何か知りませんが、悪く言えば「時代に日和ったね」というところまでメジャー化しておりますね…って誰がそこまでしろって言ったんだよ!!
おそらく、ブラックメタル界でフットワークが最も軽いバンドになったんじゃないですか。
ついでに音像も非常に軽くて、ヘヴィネスなんてものは欠片もない感じがメタラーには不満点になりそうですが、DEATHSPELL OMEGAが凄い、というのとは全く違う次元で凄いです(良し悪しは人それぞれとして)。THE DILLINGER ESCAPE PLANとかSYSTEM OF A DOWNくらい変でないと嫌、という人に推薦します…全く似てないですけどね…。

一応言っておくと、ブラストもあり、「SATANIC ART」ぽいリフもあります。ただ、それらを用いて普遍的ブラックメタルにした曲は(前作同様)一曲もない。
→同意