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Generator / ABORYM
mokusatu ★★ (2006-11-08 13:56:00)
2ndと3rdは知らないんですけど、インダストリアル要素を楽曲の血液に流し込んで作られた骨格勝負の本格派ブラック・メタル・スタイルとなっています。
CRADLE OF FILTH のようでありDIMMU BORGIRのようでありANOREXIA NERVOSAのようでありEMPERORの1stのようでありLIMBONIC ARTぽさもある、などとオリジナリティーを比較する事に意味はございません。逆に、それだけのバンド名が挙げられたという事自体が、このアルバムの品質の高さを物語っているのでありましょう。
焦点は、ドラマでなくブルータリティでなくスピードでなくシンフォニーでなくメロディでなく、新加入ボーカルPrime Evilの、その名の通りの極悪ブラック・ボーカルを軸にする叙情などない無常(インダストリアル)と畏怖(クラシカル)に満ちたドス黒い終末感で、この圧倒的迫力の背徳感に触れて湧き上がってくる「これを聴き続けてはならない」という危機感を、恍惚にすりかえる喜びこそ、ブラック・メタルの美点ではないでしょうか。
だからといって邪悪さをチープな音質に頼るような真似はしておらず、ドラマティックで複雑な展開あり、緩急の妙によって生み出される暴虐性あり、オペラ風コーラスあり、スラッシュ的ギターソロありで、つまりは感動的な一線級ブラックです。

ま、何より信じがたかった事は、ずっと前にPrime Evilが所属していたMYSTICUMがこのサイトに登録されていた事ですけど・・・。

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