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「七面鳥」~降誕にまつわる6つの小品集~ / CACCINICA
Usher-to-the-ETHER ★★ (2006-06-07 18:00:00)
2004年発表の6曲入りミニアルバム。
「黒色すみれ」のメンバーが在籍している事からも分かる通り、耽美でダークメルヘン的な
要素が強い、クラシカルな音楽性を聴かせてくれます。「黒色すみれ」と比較すると、
ポップさ、キャッチーさは低い分もっとクラシック寄りな感じですね。
この噎せ返るような耽美さや根底に残酷さや無情さを孕んだ世界観は聴き手を選びそうですが、
こういう過剰さは表現方法こそ全く異なるものの、メタルと相通じるものを感じたり。
もちろんゴシックメタラーには大推薦。
ヴォーカルはカウンターテナーという裏声で女声の音域を歌うクラシックのスタイルですが、
これが予想以上に素晴らしかったです。声量や高音の伸びがあるのはスタイル的にも
当然のこととしても、裏声にならない程度の高さの中音域での歌唱も素晴らしい!!
耽美な音楽性にぴったりとはまった高貴な雰囲気を纏った威風ある声質で、箇所によっては
まるで夢魔の歌声の様に畏怖を感じさせる所も。
…もしかしたら、クラシックの発声って使い方によってはデスヴォイスよりも深い恐怖感を
醸し出せるのかもしれませんね。欲を言えば、この中音域で聴かせる曲も
もっと聴きたいんですが…それじゃカウンターテナーじゃなくなっちゃうのかな。
しかし、日本人って童謡や演歌を聴いても分かるように、暗いメロディが得意ですよね。
世界でも有数のゴシックを演るに適した民族だったりして…
と、このアルバムを聴いて考えました。

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