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Heart of Ages / IN THE WOODS
mokusatu ★★ (2006-04-18 04:39:00)
ブラックメタル黎明期を地味に盛り上げたバンドの一つでしょう。楽曲は基本7~15分と長めで、プログレと言えなくもないのは、日本盤がマーキー/ベル・アンティークから発売された事からも分かります。
歌詞は・・・ブラックメタルと言えば「悪魔崇拝」「絶叫」「ブラスト」しか思い付かない方には驚かれるでしょうが・・・えっと一言で言って「大自然の素晴らしさ」です。本当です。バンド名もそうじゃないすか。ブラックメタルって実は土着的な音楽なんですよ。「Death」とか「Satan」と同等に「Forest」「Winter」とかもよく出てくるんで。
ただこの人達、自然信仰はいいんですけどちょっと行き過ぎというか・・・「森林に包まれて」「葉からこぼれる光が」などという言葉はどこにもなくて・・・ヴァイキングの歴史も同時に語っているせいか無闇に猛々しくて、スケールがでかいんですよ。
男が傷付きながら大自然を彷徨っていたら、何が起こったのか突然「俺は輝く・・・俺は輝く・・・プリマ・マーテルの力」「永遠におまえの中に、俺はナイト」とか言い出したり、知恵の神が血管に流れ始めて「俺は巨匠」といきなり豪語するのに「だが神ではない」と謙遜するとかどうにも付いていけない。
曲もそれに合わせて作られており、幻想的で美しい旋律の中を男声が情熱的に歌い上げている、と思ったら何が起こったのか「ァオーゥッ!」と叫んで発狂、バックも負けじとスピードを上げていったりとか。そうやって絶叫しまくった挙句に「・・・というわけで」とか素に戻って語られても困るんだが。
こうして大自然を歴史と神の視点で語っておきながら、ボーナストラックが「ホワイト・ラビット(白いうさぎ)」というのも腑に落ちない。
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