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King of the Distant Forest / MITHOTYN
メタラァ ★★ (2005-09-14 20:20:00)
現在、FALCONERのギタリストにしてメイン・ソングライターのステファン・ヴァイナーホールが在籍したスウェディッシュ・ブラック・メタル・バンドの2nd。勿論、このバンドでも、全曲ではないにしろメインで曲を書いているようです。
FALCONERでも形容されているように、いわゆるヴァイキングをモチーフにしたメロディ(リフ)を基調としたブラック・メタルで、そこには確かにFALCONERと共通する雰囲気が漂ってます。
ヴォーカルに関しては、FALCONERではマイルドでダンディで低音~中音域が非常に魅力的だったのに対し(2ndを最後にそのヴォーカリストは脱退してしまったけど…)、このバンドはブラック・メタル、そこは当然ギャーギャーと喚き散らしています。(笑)声質としては、元EMPERORのイーサーンの声にもっとディストーションをかけた感じでしょうか?ただ、イーサーンは美声だと感じられますが、このヴォーカルはちょっとうるさく感じてしまいました。(笑)喚き過ぎです!(笑)ま、曲によっては低音で控えめのクワイアが入ったりするので、その辺が清涼剤的存在です。
楽曲に関しては、前述の通りFALCONERにも通じるリフを用いたブラック・メタル。もう少し言うと、そこにクラシカルな要素をちょっと注入した感じです。そして展開も激しく、テンポが行ったり来たり。オマケに同じリフを繰り返しているだけのような間奏。ちょっとタルく感じてしまう箇所もありますね。ヴァイナーホール曰く「MITHOTYN時代はリフの無駄遣いをしていたように思う」とありますが、その気はあります。もう少し曲展開を整理して欲しいかな。リフに関しても、FALCONERのものよりはクラシカルな要素を含み、且つブラック・メタルなので刻みの速いノイジーな部分も併せ持つ、といった感じ。"FALCONERよりもクラシカル色が強いリフ"の代表として挙げるなら③From The Frozen Plainsのクッサクサのリフでしょうね!ありゃクサ・メタラー必聴よ!あと、⑦Under The Bannerのイントロ・リフも、クラシカル色は色濃くないけどクサ・メタラーには聴いて欲しい。全体的に、まずまずの出来です。
課題点は展開の整理、それに伴う疾走感の不足(ノリ切る前にテンポ・チェンジ…)、ブルータリティももうちょっと欲しかった。あと、ドラマーの力量も不足気味で、ブラスト・ビートはどうもタイミングがズレている様な気がして残念。サウンドも薄いけど、ま、このくらいは許容範囲内かな、俺には。(笑)ヴォーカルのギャーギャーっぷりもちょっと聴いてて疲れる。
おぉ、マイナス点ばかり挙げてしまった!いやいや、決して嫌いな音楽じゃありません。ただ、FALCONERが大好きなので期待した分、その期待に反した部分がちょっと目立ってしまっただけです。手放しでは褒めないけど、悪くはないです。曲展開の整理が最大の課題ですね、多分。そこが良くなればもっと聴き易くなると思います。今後に期待!!…とは行かないのが辛いところ。とりあえず、3rdも聴いてみなきゃなぁ。
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