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Brand New Morning / MAGNUM
火薬バカ一代 ★★★ (2008-04-05 23:18:00)
結局、ミッキー・バーカー(Ds)の復帰が叶わなかった為、前作『BREATH OF LIFE』発表に伴う復活ツアーに引き続いて、
THUNDER(当時は解散状態にあった)のハリー・ジェイムズのヘルプを仰いで制作、'02年にリリースされた再結成第2弾アルバム。
個人的にも↑のお二方の意見に完全同意で、HR的なエッジをグッと強調した音作りといい、曇天模様のイギリスを
彷彿とさせる湿ったメロディや、漂う重厚感といい、より日本人好みの作風に仕上がっていると言える本作。
尤も、初期MAGNUMのスタイルに立ち返っているわけではないし、ソフティケイトされた叙情HR路線は
相変わらずなわけなのだけど、そも、ここまで徹底されれば、今更彼らに初期の音楽性を求めるファンもおらんでしょう。
ややメロディに弱さの目立った(特に序盤の楽曲)前作に比べると、今回は、OPナンバーに相応しい重々しさと
劇的さを備えた①からして、掴みはOK。それ以降も、マーク・スタンウェイによる、華やかなピアノ・プレイに
心踊らされる②、欧州民俗音楽的な風情を漂わせた、寂しげなメロディ・ラインが胸に沁みる③、味わい深い
ボブ・カトレイのVoが映えるブルージーなバラード④、サビメロで発散される「憂い」が強烈な⑤、ドラマティック且つ
メランコリックなアルバムのハイライト・チューン⑥・・・と、次々に繰り出されるハイクオリティな楽曲の数々に
圧倒されまくり。もちろん後半も、ラストをムーディに締める泣きのバラード⑩(国内盤のみ収録)まで、一切捨て曲なし。
まぁ、その割りに強力なキメ曲に欠ける辺りは前作と同様だが、これだけ完成度の高い作品なら、それも弱点となってはいない。

→同意