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RICK WAKEMAN
THE BURNING
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1.
火薬バカ一代
★★★
(2025-01-23 00:35:35)
劇中に登場する殺人鬼を勝手に「バンボロ」と命名したり、真偽不明の「絶叫保険」や「全米27州で上映禁止!」(単に公開規模が小さく上映されなかっただけ)といった過大広告等、東宝東和が仕掛けたハッタリ宣伝の数々でもマニアから愛されるスラッシャー映画『バーニング』公開に合わせて、'82年にリリースされた同作のサントラ盤。
本作の音楽担当は誰あろうリック・ウェイクマン。YES時代はもとより、ソロでも『ヘンリー八世の6人の妻』みたいなアカデミックなコンセプト・アルバムを発表してきた御仁と、トム・サヴィーニが腕を振るったゴア描写ぐらいしか売りがない低予算ホラーに全く繋がりが見出せなかったので最初は同名の別人かと思ったもんでしたが、間違いなくご本人。考えてみりゃ『エクソシスト』の昔から恐怖映画と美旋律は相性が良く、GOBLINは言うに及ばず、キース・エマーソンだってイタホラ『インフェルノ』のサントラとかを手掛けたりしてますもんね。実際、リックが曲作りと演奏に関与し「THE WAKEMAN VARIATIONS」として括られる前半5曲は、いずれもミステリアスかつドラマティックな仕上がりで聴き応えは十分。特に美しくも物悲しい映画のテーマ曲①、少々牧歌的な前半から、テクニカルなKeyを配してスリリングに盛り上がっていく③はグッと来る名曲ですよ。
アルバム後半には劇中で流れる能天気なカントリー・ソングや、曲でも何でもない登場人物の語り(というか怪談話)も含まれていたりするので、彼のソロ作そのものを期待するとやや肩透かしかもしらねど、個人的には映画自体に思い入れがあるので無問題。その辺含めて1枚丸ごと大いに楽しませて頂きました。再発に感謝ですよ。
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