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The Reset (2023年)
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The Reset
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解説 - The Reset
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1. 失恋船長 ★★★ (2024-11-24 00:36:24)

スペインはバルセロナのバンド。日本での知名度はどの程度なのか知らないが、本国では古典ロックの新旗手として評価を受けている。そのサイケデリックなサウンドは、最新のテクノロジーのおかげで分離の良い音になっているが、パッと聴きなばら70年代のロックバンドとの出会いとして、興味深く耳を傾ける事が出来るだろう。

カヴァーディルとグレン・ヒューズの良いところ取りみたいな歌声も、古めかしい音色の中で効果的に機能。裏で鳴る鍵盤プレイもお見事で、ゲストプレイヤーとは思えないほど、バンドサウンドのアクセントとなっている。
こういう音は好みも分かれるが、彼らがカヴァーしたバンドの音を聴けば納得していただけるだろう。

古さに埋没しないフレッシュ感。狙いすました古典サウンドの中で躍動している。こういう音が主流になることはあり得ないが、ロックの持つ可能性と広義的な解釈を許していた時代。ときにはオジー・オズボーン風の歌声も絡め、独特の世界観を演出する彼らの腕は確かなモノだ。

ロックの持つエッジの立った切れ味と武骨さ、サイケデリックなサウンドは聴き手に酩酊感を漂わせ、ユラユラと揺らめいていく。多様性のある音楽性、一筋縄ではいかない守備範囲の広さ。自らを縛るジャンル別けなど不問のクラシックサウンドに唸ります。やはりポッと出の新人ではない積み上げたキャリアというものがあるのだろう。アコギも効果的だし、静と動のコントラストも見事。英国でもアメリカだけがロックではないという、この説得力のあるサウンドに唸る。全然バルセロナ感がないのも見事だね。

タイムスリップ感が凄いよ。DPやHEEPのサバスの音源と混ぜても気にならん、クラシックな音色に耳が引き寄せられます。優しいアコギの音色とコーラスワークを駆使した曲なんてHEEPじゃん。そしてアップテンポな曲に流れるなんてHEEPじゃん。だもんねぇ。



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