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1. 失恋船長 ★★★ (2024-10-31 00:26:07)

4曲入のカバーアルバムは良かったねぇ、渋い選曲とセンスに脱帽でした。そのセンスは今作にも色濃く反映、AOR調の親しみやすい音楽性を下敷きに、オーセンティックなメタルサウンドを見事に調和。その絶妙な配合はまさに黄金比、アレサンドロ・デル・ペッキオの力も借りながら、彼らは見事に自分たちのスタイルに忠実な音楽性を披露している。

その力強いリフレインは、聴き手に勇気とストレス発散の後押しとなるようなポジティブな空気が流れており、このバンドが抱えている微妙な社会的立場をリンクしているようだ。差別と区別は違います。最近はどうも、このあたりが混同しているようで、いいように利用されているのですが、このバンドはそういう苦難を真正面からぶつかり、乗り越えてきた。

ここで聴けるAOR調のハードサウンドが魅せてくれる景色は色鮮やかで多様性がある。一発最強、スピード命、速くてキャッチーなら何でもいいという偏重気味のマニアには勧められないし、メディア論者にも当然、そういうくだらないバイアスに左右されず、ただひたすら純粋に哀メロサウンドを求めるメロディ派のマニアならば安心して聴けるでしょう。

こんなもん○○だとか、イントロが酒場でダバダとかいいますか?この世の中の音楽なんて、先日達の足跡の元に成立しています。聴き手のセンスって問われるね。わしゃ、鬼の首を取ったように類似性をあげつらうアホにはなれん。

哀愁のメロディ、フックがあって実にいい。素直に耳が喜びます。余計な事をしてない。無駄な事を排して、聴きやすい音楽を追究した姿勢は評価したい。なにより彼らはハードさが、根幹にある。その太い幹が倒れない限り、この潤いのある音楽性は絶えることはないでしょう。



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