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ヘヴィメタル/ハードロック
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NAUTILUSS
OCTOPUS PARADISE
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1.
失恋船長
★★★
(2022-09-10 18:34:10)
反則技のデモテープを紹介。今作は1989年に関東メロディックメタルの総本山Mandrake Rootからリリースされた一本。当時、友人からギターの加瀬竜哉さんは2代目アンサーのギタリストだったと教えて貰った、福田洋也の後任だったの?なんて真偽の分からない情報に一喜一憂する青春時代、参加メンバーで一番有名だったのはベースの下田明典さん、横関のBRONXに参加していましたね。
日本人による日本人好みの哀愁の様式美スタイル、メロディを大切にしつつも定番成り下がらぬよう、創意工夫をこらしつつも脱線しない生真面目さが、マニアのツボを押しまくる。
オープニングから炸裂するネオクラ風味も、誰かの真似事で終わらない個性を発揮しており、キーボード入の5人編成という図式も大正解のドラマティックな展開を用意。正式な音源が出ていれば世間の評価も違ったろうになぁとは思わずにはいられません。
マルチプレイヤーとして、そして裏方として活躍した加瀬さん、帰らぬ人となり、もう何年たったのでしょうか?才能溢れる惜しい人物を無くしたなぁと思いますね。
更に在り来たりからの脱却を目指したDANTEにもいました。何といっても坂本英三、村上宏之、MASAKIと作り上げたソロアルバムはジャパニーズメタルに名を残す名盤中の名盤だと思っている。
全てがインディーズ止まりのために、お仕事の方が有名なのかも知れないが、彼のミュージシャン人生にもスポットを当てて欲しい。
レーベルもなくなった、加瀬もいない、しかし他のメンバーは健在であろう。
デモテープとは言え、このクオリティが埋もれるのは惜しい。加勢のフラッシーなギター、音質は良くないが底上げするリズム隊、なによりキーボードの使い方が上手いのでドラマが広がります。
インストと込みのラストに収録される⑤⑥のトータル10分以上になる構成を飽きさせることなく聴かせる手腕は見事。ダークなテイスト、そのオカルティックな演出は暗黒様式美スタイルとして聴き手を魅了するでしょう。インストナンバーの泣かせは絶品です。
曲だけならばメロデス勢にも通ずる泣かせと禍々しいイーブルさを撒き散らしており、その一筋縄ではいかないアレンジセンスに唸ります。
シンガーの西野幸一郎さん現在はBELLFASTで活躍、キーボードの小林拓生さんはSeventh Sonのアルバムに参加していましたね。ドラムの正田泰さんはGuardian's Nail、Solitude、Seventh Sonと関東メタルシーンを語る上では外せないミュージシャンでしょう。
このメンバーが揃っていたという事実にマニアならば興奮を覚えるでしょうね、しかも作品のクオリティが高いという奇跡もある。このまま埋もれるのは勿体ない。そう思わずにはいられないデモですね。
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