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THE COMPLETE RECORDINGS 1981-1983
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THE COMPLETE RECORDINGS 1981-1983
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解説 - THE COMPLETE RECORDINGS 1981-1983
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1. 失恋船長 ★★★ (2022-05-16 18:16:47)

ゲイリー・ドリスコル、グレッグ・グルーバー、アンドリュー”ダック”マクドナルドの三人を中心に活動していたバンドによるコンピ作。ELFからRAINBOWへと流れ解雇されたモノ達による正統派HM/HRプロジェクトみたいな影口も叩かれたりするのですが、それも正式な音源のリリースに至らなかったが為であり、後に考えると参加メンバーのプチゴージャス感はあったので、ようやくオフィシャルな形で世に出ることとなりました。
ワタクシが所持している、いかがわしいブートとは曲順も違うし、音質も良くなっている。何よりエリック・アダムス殿下と、ジェフ・フェンホルトの聞き比べが出来るというのは大きな特典であり、両者の違いを存分に楽しめる一枚になっているのは大きい。
今作を知ったきっかけは、やはりジェフ・フェンホルトが在籍した事が大きい。彼にとってはジョシュアのソロくらいで、大きな仕事はしていないが、サバスにちょこっと加入したり、ギーザー・バトラーが一瞬作ったバンドに加入していたり、その音源がロニー・ジェイムス・ディオ再加入のサバスで取り上げられたりと、地下も地下では話題の実力者だった。ロンディネリ兄弟のバンドにいたり、M.A.R.Sプロジェクトにいたのも大きいが、ほとんどのケースで音源を残していないのが痛い、それだけにデモとは言え彼の若々しい歌声を堪能できる機会はありがたい。
今作の目玉は他にもある、ミュージシャンのキャリアを築き始めたエリック・アダムス殿下のウブな歌声、そして自分のカラーをもっているマッチョな体型同様の歌声を聴かせてくれた、ジョーイ・ベラドンナ、このキャラの違う三者三様の歌声を一枚で味わえるというのが最大の聴き所でしょう。
そして、バックを支える3人がいかに実力のあるアーティストだったかを味わえるでしょう。とは言え、デモはデモです。今の時代では、かなり厳しい音質でしょう。また曲調も古くさくダイナミズムに欠ける音像に物足りなさを感じる若い人も多いでしょうが、メタルバブル弾ける以前の正統派サウンドというのは、そんなに多くありません。また、こういうスタイルのUS産サウンドは貴重だったと言えるでしょう。参加メンバーの顔を思い浮かべるとTHE RODSあたりをイメージ出来ますよね。
当たり前の事を当たり前に聴かせる事の難しさ、その難題に真っ向勝負した力作。歴史に埋もれたがけしてコレクター向けの域では終わらない想像力を感じます。



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